12.27新宿FACE大会へ向かう私の気持ちという名のプロモと告知とそうではない何か
12月10日、PPPTOKYOの興行。会場は新宿FACEだった。
ところ同じ場所で、27日に石井慧介とのタイトル戦を控えている自分にとって新宿FACEのリングの感触、控え室の雰囲気などをいつも以上に肉体や視界に焼き付けようとしていた感があった。
石井戦が決まったのが11月17日。
前哨戦がない一発勝負だ。通例前哨戦を各地で繰り広げながらシリーズ最終戦を迎えるというモデルケースではない。現在のガンプロは月に一度の興行を着実に行なっていくというフェイズで、新体制としての活動が決まった2024年の最終戦を12月27日の新宿FACEに定めた。
私たちにとって毎月がビッグマッチだ。会場の規模感ではない、ビッグマッチの気持ちが創られていく。
当然、自分もそうした仕様の気持ちが作られていっている。肉体もそれに合わせてついていっている。
ここからは気持ちを作りにいく過程でもあるので、敬称略で石井さんのことを石井と呼んでいきたいと思う。さん付けは文面や気持ちの部分で自分の眼差しから目上に位置させてしまいそうになる。私が27日に挑む心構えは対等な関係値にある状態で挑みたいからだ。
石井がガンプロに最初に上がったのは2015年。
ところ同じ新宿FACE。百田力、今成夢人の対戦相手になったのは八面六臂の活躍を見せていた石井・入江組だった。
分厚い壁だった。何度も向かっては叩き潰され、石井のタイガースープレックスホールドにピンフォールを取られ敗れた。
そこから石井とガンプロの関係はスタートしている。
定期的に石井がガンプロマットに登場するようになっていた。DDTプロレスとガンプロの姉妹関係感も強かった印象もあり、それほど違和感がない登場だった。
2018年ごろから石井がDDTよりレンタル移籍という形態で、ガンプロを主に主戦場にしていくことが発表された。
「水が合った」と本人が言っていたと記憶している。あと「ガンプロは懐メロが流れていて、テンションが上がり過ぎちゃうよ」と言っていたことも記憶している。
石井・岩崎が加入してグッと団体としての基盤が強まった。
肉体、精神共に脂の乗った二人の加入は、どこか自信がなさげな今成の背中を押してくれたような気がする。
旗揚げメンバーの自分。しっかりとプロレス団体として成立していく過程が嬉しかった。
故に彼らに対して恥ずかしくないような準備をしていかねばとの心構えももっと強まったと感じている。
石井はガンプロの兄貴分であり、ガンプロの激しさを担う品質保証とも言うべきレスラーとなって、石井に追いつけ、追い越せとの構造がいつの間にか出来るようになっていった。
合計3度のシングル戦をした記憶がある。全て石井に完敗だ。
肉体、精神、コンディション、レスラーとしての幹の太さが石井慧介のそれには敵わなかった。
私の実力は不安定で、時に凡戦をしてしまうこともあった。
そうした自分自身に懐疑的になりながらも、ひたすらがむしゃらに毎日を生きていた。
ゴールが見えない中で、がむしゃらだったと感じている。ここに自分のエネルギーを注ぎ込んだ。自分自身の器の形状がわからない中で、ひたすらそこに水を注ぎ続けた。溢れても構わない。そんな気持ちだった。
インディペンデントジュニア王座をガンプロ内で争っていた時代が終わり、2021年にガンプロが初のタイトルを制定した。SOG王座である。
石井がタイトル獲得有力な存在でありながら、冨永に短時間で敗退するなど、調子のピントがどこまで合っていたのかはわからない。
私は初代王座決定戦に進出し、半年後にはベルトを戴冠して、ビッグマッチ大田区体育館決戦のメーンに行った。
石井は解説席にいた。「立場が人を作る」と石井は言った。
チャンピオンという重積を担った今成への見え方はそれまでと違って見えたのだろうか。石井の解説は多面的な重さのある言葉となって中継の記録となった。
以降も石井にタイトル戴冠の瞬間が訪れなかった。
2024年急転直下の出来事だ。ガンプロを新体制に移行することになった。
石井はその報を聞いて、秒で「大家に付いていく」と即答したそうだ。
その迷いのなさが彼の強さである。
水が合ったガンプロを手放さない。闘いのあるリングにするという使命が彼にはあったのではないだろうか。
秒で答える強さと眼差し、マニアックな記憶力と脳内アーカイブ。その石井の脳内のリソースを全てガンプロに注ぎ込むという宣言のようだ。
一方で即答出来なかった私には弱さがあったとも言える。
しかし熟考したとも言える。そんな中で、石井と一緒にいるということが自分にとって大きなウェイトを占めていることに気づいた。
思い出すのは2000年の全日本プロレスの選手大量離脱だ。
新団体に移籍した大森隆男選手は「打倒四天王、五強だからこっちに来た」と言っていた。
誰かを倒したいという動機そのものが自分の進路を確定することがあるのだなと、当時中学生の私は知ったのだ。
そんなことが自分に訪れるとは思わなかった。
石井がいるからガンプロに残る。そんな私の想いは嘘ではなかった。
そんな石井慧介は新体制のガンバレプロレスでシングル王者に君臨。
激しい防衛戦を積み重ね、団体の顔になっていた。
決戦日が迫る。高まる気持ちの中で、戦う理由や動機を紐解いていくことは重要な出来事だ。
そんなことをきちんと一つ一つ紐解いて、最高の状態を仕上げて12月27日を迎えたいと思う。
チケットの取り置き予約は
yumehito.0922@gmail.com で受け付けている。
お名前、希望席種、枚数を記載の上、送っていただければ当日会場窓口にて、お代金と引き換えに前売り料金でチケットを引き渡せるシステムになっています。
是非とも予約メールを送ってみてください。各種プレイガイドでも購入可能です。
https://ganpro.net/schedule/?id=85
2024年12月27日(金) 東京・新宿FACE 開始18:30
特別リングサイド 6,000円
指定席A 5,000円
指定席B 4,000円
U-18チケット(当日券のみ)
※中学生以下無料(当日券のみ、チケットご購入の保護者の同伴が必要です。)
※入場時に、別途ドリンク代500円が必要です
決定対戦カード
①前口太尊&川上翔大 対 神崎ユウキ&Daisuke®
②趙雲子龍&春日萌花&HARUKAZE 対 PSYCHO&YuuRI&バニー及川
③(中村宗達デビュー2周年記念試合)
大家健&中村宗達 対 藤田ミノル&木高イサミ
④KITSUNEワールド選手権試合
<王者>まなせゆうな 対 MICHIKO<挑戦者>
⑤高岩竜一&入江茂弘&&和田拓也 対 ハートリー・ジャクソン&岩崎孝樹&レッカ
⑥スペシャルシングルマッチ
勝村周一朗 対 ディック東郷
⑦スピリット・オブ・ガンバレ世界無差別級選手権試合
<王者>石井慧介 対 今成夢人<挑戦者>
全7試合予定
冨永真一郎、渡瀬瑞基は負傷により欠場となります。
★当日、渡瀬瑞基より欠場のご挨拶をさせて戴きます。