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旅物語【ソウル市内編】

ヘッダー写真に今年3月20日から行われるMLB開幕戦の高尺(コチョク)スカイドームの場所を記載したが、この辺りはソウル市九老区(クログ)という地域でソウル観光ではあまり馴染みのない地域だ。

前回、原州市(ウォンジュシ)にある小金山(ソグムサン)グランドバレーに行ったが、今回はその続きだ。
韓国は最も行きやすい海外の国だ。
韓国ソウルに旅をする楽しさが伝われば幸いだ。


ソウルは世界でも稀な観光首都

仁寺洞を中心とするソウルの北エリアは一日中いても飽きない。
私が言うソウル北エリアとは清渓川(チョンゲチョン)という川から北のことだ。

ソウル市内にある3つの世界遺産のうち2つがここにある。
その世界遺産の他にも景福宮のような有名な歴史的観光地もあり、仁寺洞や益善洞、北村韓屋村といった味わい深い町も多い。

ついでにソウルの両替事情についても触れてみた。

前回の続き

小金山(ソグムサン)グランドバレー付近の小さな町で食事などして時間を過ごした後、西原州駅から15時35分発のムグンファ急行でソウルに戻ってきた。
16時33分に到着したのはソウルの西エリアにある清凉里駅(チョンニャンニヨク)だ。
チョンニャンニ駅はソウル駅や龍山駅と並ぶソウルの三大ターミナル駅のひとつだ。
原州市(ウォンジュンシ)や冬ソナで有名になった春川市(チュンチョンシ)などソウルより東へKTXなどで向かう時はこの清凉里駅(チョンニャンニヨク)を使う。

京東市場(キョンドンシジャン)

清凉里駅(チョンニャンニヨク)の近くには私がソウルに来たらよく行く京東市場(キョンドンシジャン)がある。
いつもなら清凉里(チョンニャンニ)の隣にある祭基洞駅(チェギドンヨク)から行くが、チョンニャンニ駅からなら歩く方が早い。

チョンニャンニ駅の1番出口から地上に出るとそこは清涼里青果物卸売市場だ。
大きなビーチパラソル、青や赤のテントが歩道を占拠し、野菜などを買いに来た人たちで賑わっている。

日本では見ることができない風景だ。

この辺りは昔とさほど変わらないアジア的風情が強く残っている。

大きな道路から北方向に少し入れば、そこはもう京東市場(キョンドンシジャン)で、ソウルでも屈指の巨大市場になっている。
私が行きたいのは京東(キョンドン)市場の中でも東側にある薬令市場だ。

名前の通り主に韓方薬材を売っていて、市場に入ると体にいいような独特な匂いが漂っている。

チャングムの誓いで見たような食材や薬の材料も多い。

高麗ニンジンはもちろん鹿の角や薬草、松の実やムカゼを束ねたものまで何でもある。
日本で見るシナモンスティックの巨大版はケピと書いて売られていた。
嗅ぐと鼻の悪い私でもシナモンの匂いがした。

今日は五味子(オミジャ)を買おうと思う。
甘味、酸味、苦味、塩味、辛味の五味から名付けられたチョウセンゴミシの果実で、お茶にして飲む。

これもよく韓国の時代劇に出て来そうな薬剤のひとつだ。

オミジャ茶は、飲んだとき塩味を強く感じれば下半身が冷えているとか、苦味を感じれば心臓が弱っているなど、その時の体調によって味が違うと言われている。

そろそろホテルに行ってチェックインを済ませゆっくりしたい。

地下鉄移動して夕食


ソウル北エリアの観光地

今度は祭基洞駅(チェギドンヨク)から地下鉄で予約しているホテルの最寄り駅、新設洞駅(シンソルドンヨク)に向かう。
祭基洞駅のとなりなので地下鉄に乗るほどでもないが、普段の何倍も歩いたので疲労感はピークだ。
地下鉄に乗ってしまえば2分でシンソルドンに着いた。

リュックを背負って地下鉄の階段を登るのは足が重いが仕方ない。

ホテルはアゴダで予約した一泊4,000円の部屋で、ゲストハウスではなくシャワーが部屋にある格安のホテルだ。

立地を優先すればもっと中心地に近くなるが金額は高くなる。
これ以上安くなればトイレやシャワーも共有になるのでここを選んだ。

部屋に入ってリュックを降ろすと、このまま寝たいと思うほど体が軽くなった。
シャワーを浴びてベッドに横になった。
少し休んでから夕食に出ようと思う。

意識を失うように寝てしまっていたようで、目が覚めると午後8時を回っていた。

ショルダーバッグを持って外へ出た。
これから地下鉄で5駅移動する。

目的は鍾路(チョンノ)だ。
昔は鍾路3街(チョンノサムガ)駅の3番出口を出ると多くの屋台が賑わっていたが、今はその周辺に散らばって移転しているようだ。

ひとり旅ではこのような屋台が一番都合がいい。
ソウルの焼肉屋は一般的に二人前からの注文が多いが、地元民目当ての食堂はひとりでも焼肉を注文できるところが多い。

今回は4番出口を出てすぐのところで一人でも注文できそうな店を見つけた。

大通りから少し路地に入ったあたりだ。
丸い焼肉テーブルと、昔からあるような赤いプラスチックの椅子が店の外まで並べてある。
平日だからかそれとも遅いからか空席が目立つ。

一応一人でもいいかと聞いてから座った。
オーギョプサルを注文したのはメニューにサムギョプサルがなかったからだが、サムギョプサルとの違いは皮付きだというだけだ。
その分脂も多い。

もちろんソジュ(焼酎)も注文した。
ソウルでは昔から概ねチャミスル(焼酎)と瓶ビールが同額だ。
それなら断然チャミスルがお得だと感じるのは私だけではないだろう。
晩酌習慣のない私がちょうどいいほろ酔いになるのは、チャミスルをストレートで1本飲んだくらいだ。
韓国のビール1本ではそこまで行かないことも分かっている。

腹が減っているということもあるが、やはりここで食べる焼肉は最高だ。

オーギョプサル1人前(200g)で取りあえず空腹は満たされたのでソジュと合わせて22,000ウォン(約2,500円)支払って店を出た。

最近は韓国も物価が上がっていて飲食店は安くない。
日本と何ら変わりないようだ。
昔はこの辺りのポジャンマチャと呼ばれる屋台は安い印象が強かったが、最近は普通の飲食店と比べても安くないのだそうだ。

明洞(ミョンドン)に多いノジョム(おやつ系の立ち食い屋台)と違って、北エリアの鍾路(チョンノ)辺りの屋台(ポジャンマチャ)は料理の量も多く、私のような年齢では食べきれないので量を確認して注文した方がよさそうだ。

体力があればソウル中心部の明洞エリアと鍾路(チョンノ)などの北エリアを分ける清渓川(チョンゲチョン)という整備された川でも歩きたいところだが、今日はその体力も残されてはいない。

また地下鉄に乗ってホテルへ戻った。

ソウル中心部~北エリア(両替事情やグルメ、観光)

1泊目をチムジルバンで過ごし、2日目に原州市でトレッキングをしたこともありよく眠れた。

そして9時にホテルをチェックアウトした。

今夜はソウルから南へ1時間ほど下った水原(スウォン)のホテルを予約している。
先ずは地下鉄でソウル駅に行った。
リュックを預けたいからだ。

ソウル駅のコインロッカーが空いていなければ、駅北側にあるロッテマートのコインロッカーを探そうと思っていたが運よく中型のロッカーが使えた。

コインロッカーと言ってもコインで使うのではなく、支払いはクレカやTマネーカードだ。
操作パネルは日本語を選ぶことができるので難しくはない。

ソウル駅から明洞に行くため地下鉄4号線に乗った。
明洞駅までは2駅なので4分で着く。

6番出口から出て中国大使館前の両替所に向かった。
ここの両替所の手数料が安いと思ったからだ。

明洞(ミョンドン)はソウルで最も有名な繁華街だが、私のような年代には興味のないところだろう。
両替目的のためだけに立ち寄ったに過ぎない。

前に韓国の両替事情を調べたことがあるが、韓国の両替所はクレカの外貨決済手数料よりもレートがいいことが分かった。
もちろん銀行よりも手数料は安い。

その中でもこの両替所は手数料が安いことで有名だ。
確実とは言えないがおそらく、為替相場の時価ではなく最も円を安く変える時に買っていたのを還元しているのだろうとしか思えないほどだ。

調べた時はクレカの外貨決済手数料が2%の時に、この両替所の手数料は1%だった。
今日は1%とは行かなかったが、通貨換算アプリで調べてみるとそれでも2%程度だ。


両替をして今度は乙支路入口(ウルチロイプクヨク)から電車で安国駅(アングヨク)まで来た。

この駅から西へ行けば景福宮(キョンボックン)があり、北方向に歩けば北村韓屋村がある。
今回私が選んだのは東側の昌徳宮(チャンドックン)だ。
その南にある宗廟(チョンミョ)と同じく世界遺産に登録されている宮殿だ。

入園料は一般が3,000ウォン(332円)なので日本に比べれば安い。
例えば姫路城なら大人が1,050円だ。
物価が上がった韓国も観光地の入園料に関してはまだ安いと感じる。

しかも私は65歳以上なので一般エリアだけであれば、パスポートを提示すれば無料で入ることができる。

昌徳宮(チャンドックン)は韓国の宮殿の中でも最も管理の行き届いた宮殿だ。
桜とチンダルレ(つつじ)が満開だった。
韓国の時代劇ファンならここの光景は見逃せないだろう。

昌徳宮(チャンドックン)を出て宗廟(チョンミョ)方向に500m程度歩けば益善洞(イクサドン)の韓屋通りがある。
韓国で最も古いと言われている伝統家屋が密集している地域だが、そんな古い韓屋をお洒落に改修したレストランやショップが多くあり、インスタ映えスポットとしても人気が高い。
この益善洞の韓屋通りは通るだけでも観光気分が味わえる。

そのまま西へ5分ほど歩けば仁寺洞通りへ出た。
仁寺洞はソウルへ来たら必ず行く場所だ。

仁寺洞通りのサムジギルという、少し変わったショッピングモールを少し見て回っていて気付いたら昼を過ぎていた。
そのショッピングモールの周りにはレストランや伝統茶屋が多くある。

そこにポクチョンソンマンドウという餃子屋さんがあったので入ってみた。
ピネンミョンという冷麺とカルビ餃子を注文した。
一番辛くない冷麺を選んだが汗が噴き出すほど辛かった。

口直しという訳ではないがその後、その近くにある伝統茶の店に行った。

「月鳥は月だけを想う」という名の店だ。
この店に来るのは3度目になる。
甘いナツメ茶と薬菓を頂いた。

この仁寺洞(インサドン)にはアートギャラリーや博物館がたくさんあるが、気になっていた現代美術館(GalleryMEME)に行ってみることにした。

今日は4時頃までこの辺りで過ごし、明日は水原市にある世界遺産スウォンファソンを歩く予定だ。

後書き

今回はできる限りソウルの旅情報を多く入れようと思いながら書いてみた。
少しでも韓国旅の参考にして頂ければ幸いだ。

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