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愛車を手放すとき

今年68歳になる私は隠居生活をしている。
隠居という言葉には抵抗を感じていたが、最近になってやっと素直に受け入れることができるようになった。
しかし物静かな場所でひっそりと暮らしているという感じではないと思っている。
これまでもアクティブに車中泊旅などをしてきたからだ。


車を手放す時が来た?

定年退職後直ぐに生活を見直したことがある。
老後は贅沢をせずに慎ましく暮らして行こうと決めていたからだ。

その時、大きな車を中古のコンパクトカーに買い換えた。
そのコンパクトカーは私のやりたかったことに大活躍した。

車を手放す時が来た!

我が家にはそのコンパクトカーと妻の軽乗用車がある。
どちらも10年以上の年代物だ。
特に妻の車は大切に乗っていたからその年代を感じさせないくらい綺麗だ。

しかし最近はどちらの車も稼働日数が極端に少なくなっている。
そこで二人で相談した結果、私のコンパクトカーを次の車検前に処分することになった。

もう一度車を買い換える必要があるだろうが、その時は妻の軽乗用車を新車にすることにした。
やはり車の維持費は安くない。
田舎生活なので当然のように一人1台持っている車だが、1台減るだけで随分と身軽になる気がした。

車検代やオイル交換などのメンテ費用、任意保険などが必要なくなる。
その見直した費用を他で少し贅沢しようと言うことにしたのだ。

車を2台必要とすることは余程のことがない限りないだろうという判断だ。
私の車の車検は今年の12月だ。
乗り続けるならタイヤも買い換える必要があるから潮時だと言ってもいい。

年内は充分に乗ってお別れするつもりだ。

見栄だけで乗っていた黒のセダン

サラリーマン時代の黒のセダン

サラリーマンだったころ、黒色の3Lセダンに乗っていた。
見た目は大きくて立派な車だったが、燃費が悪く退職後の移動には贅沢だ。

そのころ友人とゴルフに行く時にそのセダンが活躍していたのは、トランクにゴルフバックを4つ入れることができたからだ。

今振り返ると、定年退職後も見栄や承認欲求を捨てられずにいたようだ。
そのセダンの前も同じメーカーの黒のセダンに乗っていたが、その車の総走行距離は40万キロに迫っていた。

走行距離29万キロの車を知り合いから無料で頂いて、そのあと私が10万キロ乗ったのだ。
頂き物の車だったが値段を聞いてくる者など誰もいなかった。
お世辞でも皆が口をそろえて「いい車ですね」といった。

つまりそのような言葉で私の見栄や承認欲求は十分満たされたのだ。

しかしサラリーマンを卒業すればそんな感情や欲求は何の足しにもならない。
車は走って移動できればいいだけだ。

コンパクトカーが夢を叶えてくれた

大きなセダンから小さな中古のコンパクトカーに乗り換えたら燃費は倍近くよくなり、燃費を気にすることなく遠乗りができるようになった。

車中泊旅に出かけたコンパクトカー

この車で車中泊一人旅を始めたが、燃費が良く運転しやすいコンパクトカーは大活躍した。
狭い道でも困ることはなく、運転疲労も少なかった。

日本中の道はコンパクトカーこそ相応しいと思えるほどだ。
車中泊一人旅では有料道路を使わないルールにしていたこともあり、田舎道をのんびり走り抜けるのにも適していた。

そしてこの車は多くの思い出を残してくれた。
東の方はあまり走っていないが西日本の田舎道は概ね記憶に残っている。

あと1年この車を使って、今度は夫婦でドライブをする計画だ。
12月の車検が切れるまで夫婦の思い出作りに貢献してくれるだろう。

田舎暮らしの私には車は必需品だ。
徒歩で行けるスーパーはない。
しかし隠居している一家に2台は必要ないと結論付けたのだ。

それに年齢が高くなれば運転すること自体のリスクも高くなる。
70代でも早めに免許証も返納できればいいだろう。
そう考えれば運転できるのもあと5年程度だ。

免許返納は近い

そのような計画ならバスや列車で移動することにも慣れておく方が良さそうだ。
歩くことも増えるだろうから足腰も丈夫でなければならない。

歩くこともおぼつかないのに車に乗っている老人を見かけることがあるが、その人を目標にしたくはない。
できればそうなる前に返納したいものだ。

そんな近い将来のためにも、今は心置きなく車を使っておきたいのだ。

今日の夜も月一のセッションで片道1時間近くかかる街へ出かける予定だ。
午前中は妻のリクエストで、片道1時間かかる道の駅に買い物をするために出かけた。

夜に出かけることを知っていた妻は「別の日でもいいよ」と言って私を気遣ってくれたが、私は「よろこんで行くよ」と言ってリクエストに答えた。

その帰り道ランチに誘った。
妻の喜びそうな湯葉料理の店だ。

今日の湯葉ランチ

敷地内別居生活の夫婦ではあるが、このようなやり取りがあるからこそ仲良く生活できているのだ。

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