ひとりキャンプ【車中泊】
車中泊とキャンプを組み合わせることには少し違和感を感じていた。
なぜならテント泊こそがキャンプの醍醐味なのではないだろうかと思っていたからだ。
DIY手作りキャンプ体験
車中泊と組み合わせたことだけではなく、キャンプは仲間と野営して共同生活をすることも大きな楽しみのひとつだ。
しかし最近は一人でキャンプを楽しむ人も増えているようだ。
ひとりキャンプの準備
最初は百均に行ってキャンプ道具を揃えようと思っていた。
なぜこだわってキャンプ道具を買わないかというと、私はどちらかというとインドア派なので一度やっただけで終わってしまうかもしれないと思ったからだ。
これまでにもそんなことはよくあった。
若い頃テニスのラケットを買ったが、一度使っただけで終わった経験もある。
そこでせっかくならキャンプ道具も手作りしてみようと考えた。
焚き火台や焚き火シート、バーベキューグリル、テーブル、タープ、ペグ、薪などだ。
使えるものがないか倉庫の中を探していると、昔ドコモショップで頂いたスチールのバケツを見つけた。
そのバケツを加工して焚き火台を作った。
バケツに風を入れる穴を開け、空のスチール缶を切ったものに穴を開けロストルも作った。
そしてバケツの底にロストルを小さなボルトで固定した。
バーベキューグリルは、家のリフォームで使ったグレーチングの余りを利用することにした。
焚き火台の下には黒の艶消し塗装しただけの波トタンだ。
一人用のテーブルは木材の中で熱伝導率が最も低い桐のスノコを加工した。
そのスノコを解体した時に出た端切れをペグとして使う。
タープは家にあった白いビニールシートだ。
ひとりキャンプ車中泊
秋も深まり最後の紅葉シーズンに決行した。
そんなに遠くなく、人気が高いオートキャンプ場を予約しながらひとりキャンプを想像した。
晩酌習慣はないが焚き火で料理をしながら一杯やるのはうまそうだ。
今は車中泊をしても車の中で料理をすることはないが、以前試した時のフライパンとメスティンを持って行くことにした。
スーパーで適当に買い物をした。
薪もその辺に転がっていた木切れを30センチ程度に切って土嚢袋に入れた。
一人なのでオートキャンプ場も一番奥の高台を予約した。
到着して先ずはタープを設置した。
タープを張ったので他のキャンパーからの目線も気にならなくなった。
薪を燃やすのは何年ぶりだろうと思いながら火を点けた。
半世紀以上も前、まだ小さかった頃に祖母が薪で風呂を沸かしていたのを思い出した。
その火を見ながら祖母の横に座っていた穏やかで心安らぐ記憶が蘇った。
小さなフライパンで肉を焼き、メスティンでエビキノコのオリーブ炒めを作る。
晩酌習慣はないがまったく飲めない訳ではない。
ショットグラスとチャミスルを持ってきたが、これがひとりキャンプの雰囲気を盛り上げてくれた。
パチパチと火が燃える音やジューという料理の音も非日常を演出してくれる。
いつもの車中泊では感じることができない体験になった。
インドア中心の私も、たまにはこのようなアウトドアが必要な気がしている。
車中泊一人キャンプに適した時期
一人なので遅くまで起きていてもやることがない。
持って来た薪がなくなり次第片付けようと思っていた。
燃えカスはバケツの焚き火台に残したまま残飯などは車の中に片付けた。
チャミスルのせいかいつもよりぐっすりと眠れた。
たぶんアウトドア派の方々には物足りないであろう車中泊キャンプも、私のようなにわかキャンパーには悪くないと感じた。
火を焚いて料理をしたり、朝も外でコーヒーを飲むことなどはいつもの車中泊ではやらない日常だ。
今回は焚き火をしても暑くはなく、車中泊をしても寒くない日を選んだ。
そして紅葉も美しく時期としては最高のキャンプ日だった。
このような日は1年を通してそう度々ある訳ではない。
秋に行った車中泊キャンプ体験を今更ながらに発信したのは、これからの始まる新緑シーズンにどうかと思ったからだ。
山の木々が芽吹くのは4月から5月にかけての短い期間だ。
このようなキャンプをして誰にも気を遣わなくてもいい一人キャンプがトレンドになるのも分かるような気がした。
車中泊なので一人テント泊のような勇気も必要なく、ひとりの時間を楽しみたい時には打って付けだ。
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