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ドラム独学の手引き(第4回)

8ビートの次に習得したいのが3連系のリズムだ。
後に習得することになるシャッフル系のリズムの基礎になるリズムだ。
ジャンルとしてはスローブルースやバラードなどで使われるが、ドラムではスローロックのリズムとして受け取られていたことが多かったように思う。
スローロックをジャンルで言えば遅い8ビートも入るようだが、最近では3連系のロックをロッカバラードなどと区別しているようだ。
どちらにせよこの3連符で構成されたリズムは、その後に習得することになるシャッフル系リズムの基礎にしたいためのトレーニングだ。


3連系リズムに慣れるためのスローロック

リズムを大きく2つに分けると、跳ねる系と跳ねない系に分けることができる。
今回はシャッフルと言われている跳ねる系のリズムの礎になる3連系リズムの理解だ。
シャッフル系と言われるリズムはジャズで多く演奏される4ビートがその代表だ。

シャッフルの理解

シャッフル

シャッフルは3連符の中抜きリズムだが、中を抜かない3連系スローロックのリズムから理解しようと思う。
3連符は奥が深いので、基礎の段階で確実な理解に結び付くトレーニングがお勧めだ。

シャッフルのコンビネーション
3連系スローロックの基礎コンビネーション

3連系スローロックは右手で3連符を刻みながら左手でアクセントを打つリズムだ。

練習パッドを使ってBPM 60で右手だけで3連符を叩くトレーニングをするが、メトロノームのクリック音に合わせ1拍ずつ頭の音にアクセントを付ける。

トレーニングの時間は15時間を目標にするが、理解出来たと思った時点で先に進む方が無駄がない。
8ビートの右手が8分音符から1拍で3つ叩くように変わっただけだ。

右手が理解出来たら左手を2拍目4拍目にアクセントとして加える。
ロックなので2拍目4拍目のアクセントは基本だ。

この時も最初のトレーニングでは右手のアクセントを付けたままにする。
メトロノームのクリック音と1泊の頭の音をシンクロさせるためだ。

誰もが知るJ-popの3連系スローロックの代表曲はPrincess Princess -のMだ。

この音源ではBPM 82で演奏されているので、この段階で合わせて演奏するのは難しいが3連系リズムのイメージを持ちやすいので紹介することにした。

尚、BPM 60に近い洋楽ではAdoro(アドロ)というスペイン語の曲が有名だ。

3連系リズムの両手と右足(キック)のコンビメーション

3連系スローロックの基本コンビネーション

両手が出来るようになったとしても、右足を加えるだけでそのコンビネーションスキルは数倍難しくなる。
この段階ではドラムセットでトレーニングする前段階として、両手のコンビネーションをパッドで練習しながら右足を意識する程度にしておくのが賢明だ。

トレーニングボリュームとしては、パッドを使った基礎トレーニングとして右手だけで15時間、両手で15時間を目安にする。
しかし出来るようになってくると両手だけでは飽きてくるので、キックを意識することでモチベーションを上げることができる。

徐々にこのリズムに慣れてきたら1拍目と3拍めに付けていたアクセントを外したトレーニングをする。
アクセントを外したらメトロノームのクリック音とシンクロしなくなったと感じたとしたら、またアクセントを入れて練習することだ。

並行して行う基礎トレーニング

15時間のトレーニングボリュームは決して少なくはない。
もちろんこの間もシングルストロークやダブルストロークは並行してトレーニングすることになる。

ドラムで使うリズムを理解するトレーニングは両手両足のコンビネーションを理解して慣れるためのトレーニングだ。
それと比較して基礎トレーニングと言われるものは、概ね両手だけのコンビネーションを理解し慣れるためのトレーニングだ。

そのため両手だけの基礎トレーニングは練習パッドを使い、両手両足のリズムトレーニングはドラムセットを使う方がいい。

その2つのトレーニングを効率よく行うために時間配分を考えると、1日置きにトレーニングするのではなくどちらも同じ日に行うのが望ましい。

因みに私は早朝30分パッドで基礎トレーニングを行う。
朝の静けさの中でもメトロノームとパッドなら近隣迷惑にならないからだ。
そして日中は生のドラムセットを使って気になるリズムのコンビネーションを練習したり、音源を使った本番シュミレーションをやっている。

もちろん1日中やっているわけではなく、時間を決めて行っている理由は集中力が持たないからだ。

特に基礎的なトレーニングの種類は徐々に増えていくので、全てを熟すことには無理がある。
そこでやっているのが目的を明確にした複合的なトレーニングだ。

例えばリズム感を養うためのチェンジアップトレーニングは、スキルが上がるほど複雑なコンビネーションを足している。
最初は4分音符と8分音符だけのチェンジアップに16分音符を加えたようにだ。

トレーニングで明確にするその目的とは、リズム感やスピード、ダイナミクスやフレージングなどだ。

独学で出来る限り回り道をしないためだ。

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