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ドラム独学の手引き(第2回)

前回は基礎トレーニングを少しやったが、今回は2回目なので実践トレーニングにも入っていく。
先ずは8ビートが演奏できるまでを目標にしたトレーニングだ。
前回♩=60のテンポで4分と8分のチェンジアップトレーニングを説明したが、今回はその8分を使った実践トレーニングの説明だ。


8ビート攻略

8ビートはあらゆるジャンルで演奏されているビートだ。
8ビートに限らずリズムパターンを攻略するにはコンビネーションを理解しなければならない。
ドラムを知らない人が「よく両手両足をばらばらに動かせますね」と言うあれだ。
全ては慣れだ。

8ビート両手のコンビネーション

8ビートの両手のコンビネーション

両手だけならさほど難しくはない。
右手は8分音符を連続して叩いて2拍目と4拍目に左手でアクセントを叩くだけだ。
既にこの時点で8ビートだ。
右手はハイハットやライドシンバルで演奏されることが多く、左手のアクセントは概ねスネアドラムだ。

先ずは右手だけでやってみる。
ハイハットは左足を踏んだ状態でクローズしておく。
8分音符を連続して叩くだけなので♩=60ならさほど難しくはないだろう。
最初は音量などを意識せず、ただメトロノームのクリック音にシンクロさせることだけを考える。

そして拍数を声に出して数える。
拍数はメトロノームのクリック音と同じ数だ。
1拍に2回叩くから1小節に8回叩くことになる。
だから8ビートだ。
数え方は1,2,3,4,2,2,3,4,3,2,3,4,~8,2,3,4,となる。

左手でアクセントを入れる箇所は2と4だ。
つまり2拍目と4拍目にアクセントを入れる。
アクセントなので通常は他の音よりも大きな音になる。

このコンビネーショントレーニングを間違わなくなるまで行う。
1日1時間を2日間が目標だ。
1日2時間で出来るようになればそれでもいいし、1時間で出来たならそれも良しだ。

8ビート両手右足のコンビネーション

8ビートの両手に右足(BD)を加えたコンビネーション

次はその両手のコンビネーションに右足を加える。
右足はバスドラムだ。
ペダルを踏むのでキックとも言われている。

この動作を加えるだけで急に難易度が増す。
2つのことは同時にできても3つのことを同時にこなすのは難しい。

ここでも1拍目と3拍目に一つずつキックするという一番単純な教則本を見たこともあるが、ここでは8ビートのベースパターンを踏むという少し難度の高いトレーニングをすることにした。
実際に私が若いころ、4日間しか練習する猶予がない中行ったトレーニングだ。
その時は5日目にステージに上がらなくてはならなかったためだ。

ドン、ウドドン、ウドドン、ウドドンという連続したパターンだ。
これもどれだけの時間やって慣れるかと言うだけだ。
この右足のコンビネーションは8ビートだけでなくボサノバやサンバでも使う。
多くのリズムに応用できるからそのつもりで気合を入れてトレーニングに励むことだ。

注意点はメトロノームとシンクロさせるだけでなく、右手と左手の重なる2拍目と4拍目が一つの音になることだ。
右足(バスドラム)と右手(ハイハット)が重なる音も同じことだ。
初心者ほどこの音がずれて聞こえるから全体的にやかましいイメージになる。
それぞれの手足をタイトに合わせることを意識してトレーニングすることが好ましい。

今回はここまでだ。
右手をライドシンバルで叩いて左足のハイハットを踏むといったことは、難易度が高すぎるから時間がかかる。
この両手と右足のコンビネーションは5日を目安にトレーニングする。
一応5日で出来るようになれば良し、もし出来たとしてもそれで終わりではなく継続して練習することだ。

セッションシュミレーション

好きなYouTubeなどの音源を探してそれに合わせて練習してみると飽きることがない。
その時は自分が出来る範囲のテンポの音源を探さなくてはならない。
出来ないテンポを無理にやってもトレーニングにはならない。

8ビートの音源を探す場合の注意点はシャッフルビートでないものを探すことだ。
例えば米津玄師のLemonのようなシャッフルビートでないものだ。
いわゆる跳ねない8ビートだ。

実践シュミレーショントレーニングはメトロノームと違って人に合わせる練習にもなる。

条件は音源の音と自分の音がどちらも聞こえることだ。
どちらが聞こえなくてもトレーニングにはならない。
スマホで音源を鳴らすなら、片方だけイヤホンをするといった工夫をしなければその条件にはならないはずだ。

因みに私はヤマハのアンプ内蔵モニタースピーカーを鳴らしながらシュミレーショントレーニングを行っている。
そして録音する時は、ミキサーやマイクを使ってヘッドホンに音源と自分のドラム音を返している徹底ぶりだ。

この実践シュミレーショントレーニングは上達のスピードを加速的に上げてくれたと感じている。
それに何より楽しいのでモチベーションが下がらない。

次回は基礎のコンビネーショントレーニングだ。

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