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なぜ、下級生は廊下を直角に歩くのか? 第2章 その1

第2章 宝塚魂

大階段、下を見ず笑顔で颯爽と駆け下りる

宝塚歌劇といえば「大階段」。
フィナーレでジェンヌたち全員が下りてくるあの階段です。
憧れのスターが満面の笑みで真っ正面を向いたまま、大きな羽根をつけて颯爽と下りてくる夢の世界。

なぜ、ジェンヌたちは下を向くことなく大階段を下りてくることができるのでしょうか。

幅二十三センチの恐怖に耐えて

熱烈な宝塚ファンだった私は、幼いころから何度も大劇場に足を運び、夢の舞台に酔いしれていました。
いつかは、私もあの舞台に。 
大階段から下りてくる自分の姿を想像しながら、密かに自宅の階段で演じたものです。
まっすぐに前を向いて、笑顔で軽やかに。
しかし、何度試しても、やはり最後の一、二段になると怖くて下を向いてしまうのでした。

やがて、ジェンヌとなり「なぜ下を見ずに下りてこられるのか」の理由がわかりました。
これにはきちんとした答えがあったのです。

私が在団中に出演していた旧大劇場も今の新しい大劇場も大階段の数は二六段です。
案外少ないと思うかもしれません。もっと多いと感じませんか。

それは一段あたりの高さと幅が、一般的な階段より狭く作られていることと関係しているのだと思います。

足を置く踏み面の幅は約二十三センチしかありません。女性の足でもほとんどの人がつま先がはみ出てしまう幅です。
そして一段あたりの高さも幅に合わせて低くなっています。
これは音楽に合わせて格好良く階段を使うための工夫でもあります。普通の階段の高さや幅では音楽のテンポに追いつきませんから。

(なぜ大階段を下を見ずに降りられるのかは、次をお楽しみに!)
「なぜ、下級生は廊下を直角に歩くのか?」桐生のぼる著書より 
                        つづく・・・・
 

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