TWOSTONE&Sons~不合理な常識をぶっ壊す~
1. 企業情報
■株式情報
証券コード: 7352(東証グロース)
時価総額: 727億
株価:1,682 ※2024.5.2終値
発行株式数:43,224,240株
■経営成績
売上高:10,056百万 ※2023.08実績
営業利益:319百万 ※2023.08実績
設立年: 2013年
代表取締役CEO: 河端 保志
代表取締役COO: 高原 克弥
2. 企業理念(Philosophy)
1)Mission
COMMITMENT TO OUR DREAMS
やってみせるを信じ合う
2)Vision
BREAK THE RULES
不合理な常識をぶっ壊す
3)Value
Never give Up
仕事も遊びもフルベット、失敗を恐れずガンガンいこう
Never Stop Imagining
思考は止めない、仮説を立てて「なぜ」を繰り返そう
Be Consistent
いつも80%以上のモチベで、自分の感情と上手く付き合おう
Be Simple
仕事も会話も最短プロセス、何事もシンプルに考えよう
Be Humble
いかに周囲から応援してもらえるか、素直と感謝を大切にしよう
変革、チャレンジ、創造
とても強いマインドを感じますね
3. 事業概要
2つのサービスを柱として展開している
①エンジニアプラットフォームサービス
(1)Midworks事業
Midworks事業はフリーランスエンジニアと企業のマッチングサービスであり 主としてフリーランスエンジニアを企業のDXニーズ全般にアサインしている。運営するサイト「Midworks」へのフリーランスのIT人材の登録は、2022年8月期末時点で、 29,299 人となっており、ITエンジニアを中心とした人材リソースを提供している。企業のDXをサポートしながら、企業から多種多様案案件を獲得し、IT人材の新しい働き方を推進している。
②マーケティングプラットフォームサービス (メディア事業)
マーケティングプラットフォームでは、メディア事業を展開している。同事業では、”ITエンジニアがキャリアに迷わない”をテーマに、
ITエンジニア向けの有益な情報配信に特化したメディア「Mayonez」
ビジネスパーソン向けの有益な情報配信に特化したメディア「Tap-biz」を中心に複数の自社メディアを運営している。自社メディア運営や、エンジニアプラットフォームにおけるエンジニア集客により獲得したwebマーケティングのノウハウを活用し、企業に対してWebマーケティングコンサルサービス「SAKAKU」を展開している。
先の市場成長予測を見る限り、新規領域サービスの展開によるセグメント単体の需要増加に期待が持てる。
4. フリーランスエンジニア市場における優位性
まず日本が直面している状況について
経済産業省の「IT人材需給に関する調査」によると、2030年に最大約79万人のIT人材が不足すると予測されています。最低シナリオでも約16万人不足するといわれており、IT人材を必要とする企業は対策が必要といわれている。
IT人材不足へ対応しなかった場合、「2025年の崖」が問題となるといわれています。
2025年の崖とは、平成30年にまとめられた「DXレポート」に明記された言葉です。現在の老朽化・複雑化したITシステムを放置しDX化等を進めなかった場合、2025年にはIT人材の不足やITシステムの老朽化によってリスクが高まるという意味が込められています。
具体的には対策をしなければ2025年以降、経済損失が年間最大12兆円にのぼるという予測も。IT業界の経済損失を防ぐためには、今からIT人材不足に備えなければいけません。
またITエンジニアの人材不足は日本だけでなく、海外でも人材不足が問題となっています。
海外にはGoogleやAmazonなど世界的大手IT企業が多く存在しており、近年はITシステムの需要は高いです。しかし、IT人材の需要に対し供給が追いついておらず、日本同様問題になりつつあります。
こういった市場環境を受けて
エンジニアの教育・就業支援市場は拡大しており、
エンジニアを有効活用できるコンサルティング需要増加も見込まれる。
更には「働き方の多様性」や、「正社員より高報酬」といった理由により、フリーランスエンジニアが増加傾向にある。
フリーランスが働き方改革の一つとして、国も安心して働ける環境を整備するためのガイドラインを設け推進する動きもある
フリーランスとして安心して働ける環境を 整備するためのガイドライン210326_guideline.pdf (cas.go.jp)
ターゲット市場は日本だけではなく、前段に記載した通り、海外における人材不足に対してもアプローチしていくことが今後期待できるのではないか。
海外から日本へフィールドを移すエンジニアがいる一方で、
日本の有能なフリーランスエンジニアを海外企業へスポット派遣する仕組みがあれば企業価値を世界へ広げるための大きな動機になりそうだ。
5. 業績推移
驚くなかれ、同社は創業以来10期連続の増収なのです。
背景としては、エンジニア集客のための広告や採用関連への積極投資により2022年以降の飛躍的な売上拡大へと繋がっている。
6. ホールディングス化の狙い
2023年6月より株式会社TWOSTONE&Sonsに名称変更し、ホールディングス体制へ移行している。
大きな理由は自社成長とM&Aによる事業拡大
買い手企業にとってM&Aの目的は一般的に、新規事業への参入や既存事業の拡大によって自社の弱みを補い、強みを最大化するような相乗効果を目指す
が、しかーし
TWOSTONEについては国内でトップティアであるメリットを活かして、上流側への領域拡大をドラスティックに行っていくとのこと
要は守りの姿勢ではなく、あくまでも”攻める”ことを辞めない
失敗してもよいから、とにかくバットを数多く振っていくというスタンス
それを裏付ける動きとして、
4/12に適時開示された海外募集による新株式発行の議決
本目的は、飛躍的な成長加速のため、M&A実行のための待機資金とあるが、
注目したいのはIR後半にある文言
これって現物でBuy and holdしてくれる海外投資家や運用資産の大きいファンドが入ってくるのかなって想像できますよね…
また第11期第2四半期の四半期報告書にある大株主状況をみれば
言わずもがなでしょうか
7. メディアプラットフォーム
youtubeなどのソーシャルコンテンツで代表取締役である河端氏、高原氏の対談模様が公開されています。
河端CEOのインタビュー動画については、企業の魅力や今後の可能性がギュギュっと詰まっています。
すべて視聴されることを強く勧めます。
特に28:09~ 投資家に向けてのメッセージ
グッと心掴まれますね
また、企業公式のnoteを通じて「IR Monthly Report」として、企業活動やIR情報を肉付けして提供してくれているので、株主や投資家に対してすごく思いやりのある企業だなと感じます。
信頼できる経営の姿勢があればこそ、投資家は確信をもって企業に投資することが出来ます。
8. 結び
なんと1兆円規模の企業へ変貌するような噂も⁉︎
日本取引所グループ(JPX)によると、東証プライム上場の企業は2023年5月17日時点で1835社あり、時価総額1兆円以上の企業は上位約8.6%
世界で見ると日本株は「小粒」な印象を持たれるが、時価総額が大きいとグローバルな株価指数に採用されやすく、海外や大手機関投資家を呼び込める利点があります。
世界的なインフレで、値上げ実現や採算改善が投資家の評価を集めている昨今でM&A(合併・買収)で稼ぐ力を高めることもカギです。
今後の事業成長スピードとダイヤモンド企業への軌跡に注目していきたいと思います。
新たな物語が始まる