『天の時は地の利に如かず、地の利は人の和に如かず』
時は2017年4月、当時まねきケチャのオタクをしていた私。
対バンで1人のアイドルが目に留まった。アキシブProjectの小此木流花さん。たまたま大学の友達がアキシブに推しメンがいたので通うようなった。
2018年5月頃、アキシブProject3期生オーディションが開催された。候補生の1人だったのが菅野芹那さん。
「この子がアキシブ合格したら面白そうだな〜」と思った。何となく。アキシブにいなかったSNSを活用できるタイプ。オーディションの過程にSHOWROOM配信審査があり上位3人は無条件で最終審査に進めた。結果的に上位3人に入り最終審査に進んだ。合格前に菅野さんがお給仕してたメイドカフェ?コンカフェ?に会いに行ったこともある。そして合格。なんと…本当にメンバーになったのある。オーディション中に見つけた子がアイドルになったのは初めての経験であった。同グループ内に推しが2人になった。SHOWROOMでコメントしたり、合格前にお給仕してたメイドカフェ?コンカフェ?に会いに行ったこともあってすぐ仲良くなった。これはもう時効だと思うので書く。当時「fanicon」で月額1000円払うとアイドルと1対1でやり取りできるサービスがあった。グループのルールでは返信は月1回だったが菅野さんとはほぼ毎日やり取りしていた。ライブがある日もない日も。1日中やり取りしている日もあった。生誕を最前で見たこともあるし。誕生日まぜるーむ出勤してくれたこともあったし。Zeppワンマンで僕めがけて直筆サイン入りのタオル投げてくれたりとか。めちゃくちゃ楽しくオタクしてた。
2019年2月に小此木さんはアキシブを卒業した。後釜は菅野さん。それが規定路線だった。卒業直後の対バンで
「今後どうするの?」
「菅野さんのオタクする〜」
こんなやり取りをした記憶さえある。
2019年3月17日に神田明神ホールで「AKIBAだんじょん!」っていう対バンがあった。仕事で行けないはずだったけどリスケされて行けるようになって嬉しかったのを覚えている。アキシブいるしめちゃくちゃメンツ良かったし。元々行きたかった対バンだったので。
前売り完売してて当券もなかったけど知り合いが譲ってくれてそこそこ整番良かったから最初から入ってアキシブまで耐久しようと思っていた。
Lily of the valleyの後の時間調整の時に休もうと思ってホールの外の廊下に出た。何人かのアイドルがフライヤーを配っているのが横目に入っていた。コロナ前の対バンでアイドルがフライヤーを配っているのは日常茶飯事だったし。特に興味なく。窓際でプロスピAをやっていた。
たぶん話しかけんなオーラ全開だったと思う(笑)
(発言は何となくそんな感じだった程度に思ってください。)
そんな中、「ちょっとお時間よろしいですか…」と話しかけてくれた子がいた。
「まだアイドルではなくてこのライブ出ていないんですけど、フライヤーを配っていて…」
今も変わらないがフライヤーは断らないので受け取った。
フライヤーを見てまず飛び込んできたのがグループ名。
「まッっていうグループ名なんですか?」
「そうです!28日お披露目ライブがあって無料なのでよかったら来てください!」
「仕事あるんで行けたら行きますね」
この時声をかけてくれたのがゆめちゃんであった。この時は社交辞令的なやり取りをして最後Twitterをフォローして終わった。フライヤー配りでよくありそうな流れだ。
突如現れたぽっと出のアイドル。
私のオタクスタイルを3,4年独占してきたゆめちゃんなら想像がつくでしょう。菅野さんがどのような扱いを受けていたか。単純比較はできないけど今のゆめちゃんのポジションに菅野さんがいた。
客観的に見たら天秤にかかるはずもない。
フライヤーを受け取って一言二言、言葉を交わしただけ。ライブを見たわけでもない新規無料チェキや写メを撮ったわけでもない。今のようにサブスクがあるわけでもない。彼女のアイドルとしての魅力も知る由もない。
99%のケース何もなくこの場で終わる…。
あったとしてもいきなり1推しになることなど…。
現状に置き換えてみよう。ゆめちゃんからド新人アイドルに推し変すること。そんなことが起きるはずもない。
もしもこの状況が覆るなんてことがあったら…。
3月28日吸い込まれるようにお披露目公演に行った。会場に着いた時にはライブ終わっていたがせっかくなので特典会だけ参加することにした。今振り返ると異常だが相性もわからないのにいきなりチェキ券を5枚買った。
「フライヤー貰ってくれた人で来てくれた人初めてです!」
「そうなんですね」
「ありがとうございます!」
言葉を交わすうちに不思議な感覚になった。
出会って間もない感じがしなかった…。すでに何年も一緒にいるような…。
「今度ライブ観に来てくださいね」
そう言われ3月30日、まッのライブを見に行った。正直、当時は1曲も刺さらなかった。好きな曲の系統ではなかったから(今は好きだけどね)。でも、もうゆめちゃんに出会ってしまっていた。会えればそれでいい。そう思っていた自分がいた。
全て計算されていたかのような順序で進んでいった。一瞬にして状況が覆った。そして一気にゆめちゃんに100振り切っていた。とてつもないスピードで会いに行くようになった。2019年4月、1ヶ月のうち20日会った。今振り返ると異常すぎる。当時のゆめちゃんはキャリアやネームバリューを比較したかもしれない。そんなの全く関係なかった。
「何で好きになってくれたのかわからない」と最初の手紙に書いてくれたの覚えてる?僕も何で好きになったのかわからない。「ゆめちゃんのどこが好き?」と聞かれても今も答えはない。振り返ってみると、あの状況を一瞬にして覆すには一目惚れしかない。当時自覚はなかったが今思うとそれ以外に説明がつかない。「説明できる好きは本当の好きじゃない」。捉え方によってはマイナスに思われる。薄っぺらいと。でもそれでいい。「直感で惚れたら一生もの」。そろそろ出会って4年になり未だに高い熱量がある。私のゆめちゃんオタクのスタートは褒めれたものではない。アイドルとしてのポテンシャルに惹かれたのではなく、"恋"なのだから。
そんなことを考えた2022年の年の瀬。