本を読むときの元気とプレミアムフライデー

髪を切りに、いつもの美容室に行ってきた。最近、髪を切ってもらうときは、スマホで電子書籍か紙の文庫や新書を読むことが多い。
スマホで読みかけの本を読んでいると、担当のお兄さんから「けっこう本読むの? いつも読んでるけど」と話しかけられた。
こちらは文章を読んでるのだから、あまり話しかけないでほしいと少し思ったが、応えることにした。
「そうですね〜。こういうときか、通勤のときとか。あとは休日とか。あ、でも、読もうと思っても、なかなか進まないですね」なんて適当に返答した。
すると美容師のお兄さんは、
「本って読むのに、"読むぞ"っていうときじゃないと読めないよね〜時間かかるし、"考えながら"進めないといけないし。心の元気というか、頭が元気なときじゃないと読めない。映画もそうだな。だから、頭の元気がないときに映画観ても、なにも残らない。マンガはわかりやすくていいよね〜」そんな風にこたえてきた。

驚いた。なんとなく感じていた、本を読み始めるときの感覚が、すっと言語化された気分だった。そのとき読んでいた文章はぶっ飛んだ。

ぼく自身も、当てはまる感覚だった。身体がだるい、疲れている、そんなときに本は、なかなか進めることができない。
まとまったものを読むには、ある程度まとまった時間と、考えながら読める、心と頭の余裕と元気が必要だ。

日々の忙しさや、余裕のなさ、長時間労働は、読書を遠ざける問題かもしれない。
そう考えれば、プレミアムフライデーは、"誰もやらないよね"みたいな論調で語るよりも、頭と心の余裕、元気が出るきっかけとなる好機と捉えて、"進んでとるべし"という方向の方が、本や雑誌、新聞にとってはいいのではないだろうか。
#読書 #プレミアムフライデー

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伊東佑真(いひがし)
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