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超・自習法 ULTRA LEARNING

超・自習法(スコット・H・ヤング 小林啓倫 訳)

MITの4年分のカリキュラムを1年で習得したという著者による学習術の本。

Nate Staniforthというマジシャンのマジックを創作するオンラインコースを受講した際に紹介されていたので手に取ってみました。
Nate Staniforthに関しても書きたいことはあるのですが、彼についてはまた別の記事に譲るとして、今回は簡単に同書の感想を書きたいと思います。マジックの話は一切ありませんが、マジックの創作を含め、あらゆる分野のスキル習得のために役に立つ本です。

筆者はこの本で紹介するスキル習得術をウルトララーニングと名付け、自己管理的かつ集中的な、スキルや知識を習得するための戦略と定義しています。そしてウルトララーニングにおける9つの原則を具体例を交えて紹介しています。

一つひとつの原則に関しては目新しいものはなかったように感じましたが、要は学びたい事柄に対してなぜそれを学ぶのかを理解し、学ぶ対象に合った方法で能動的に学ぶ、そしてフィードバックして改善していくというサイクルを繰り返すことで、本質に焦点を合わせられるようになっていき、他の分野にも転用できるというようなイメージの学習法と私は捉えました。本帯には「夢のよう方法だ!」との触れ込みがありますが、むしろ堅実な方法だと感じました。

何はともあれ、やってみないことには始まらないですし、何も分からないので、今年は色々と新たに始めてみたいですね。現段階でやってみると決めているのはアプリ作成。来年の今頃にはできているといいな。あとは文章も書き続けたい。

さて、ウルトララーニングの一つひとつの原則には目新しさはないと書きましたが、いくつかは試してみたいものもありましたので、簡単に紹介したいと思います。

まずは、原則5の回想。何かを思い出す時にすぐに答えを見るのではなく、思い出すことで記憶に残るという話。スマホが発達した現代においては特に大事なことだと思います。すぐにスマホに頼るのではなく、まずは何も見ずに思い出すという習慣をつけたいところです。

次に原則9の実験。ここではコピーして創造する、手法を並べて比較する、新しい制約をつけるなど、特にクリエイティブな分野のスキル習得においては役立つであろう戦略がいくつか紹介されています。これまでも佐宗邦威さんの“模倣と創造”など何かを創造するための本を読んできましたが、改めて何か創造してみたくなりました。

というわけで超・自習法の紹介でした。なぜか私の近所の書店ではどこも置いていなかったので、書店では見つけにくい本なのかもしれませんが、読みたい方は是非読んでみてください。

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