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HERE IS REAL MAGIC

アメリカのマジシャンNate StaniforthによるWonderを探す旅の紀行文。
彼がマジシャンとして活動する中で失いかけたWonderを求めてインドに旅をしたときの記録です。

Nate Staniforthというマジシャンは日本ではあまり知られていない方かもしれませんが、TVやTEDなどにも出ている方のようで、本書の背表紙ではDerren Brownが“最も好きなマジシャンの一人”と賞賛の言葉を送っています。

本書は2つのパートに分かれており、1部ではNateとマジックの出会いや彼に影響を与えたマジシャン、インドへ行くきっかけとなるような出来事などが書かれています。

1部の中では、彼が自身に影響を与えたマジシャンの一人であるDavid Berglasを訪ねたときの回想のシーンが非常に印象に残っています。NateがとあるMagicを体験するのですが、文章で読むだけでもその情景が浮かび、まさにMysteryを感じさせます。これこそBerglasがMan of Mysteryと称される所以なのだと感じたシーンでした。

2部では蛇使いや詐欺師、スラム街のマジシャン一族など様々な人物と出会いやガンジス川での体験を通し、Wonderとは何なのかが描かれます。一つひとつのエピソードが鮮明に描かれておりインドにいるような気分を味わえます。ここでは特にスラム街のマジシャン一族のシーンが印象に残っており、一族の一人のマジシャンの名前がどこかで見たことがあると思い、調べてみると一昔前の日本のテレビ(奇跡の宴)に出ていたマジシャンだと分かり、なんだか嬉しい気持ちになりました。あの番組は録画して繰り返し見ていたので、今でも記憶に残っています。そのときは口から鉄球出したり息子と一緒にバスケットイリュージョンしたりしていましたね。懐かしい。


なかなかこの本の良さが伝え切れないのですが、この世界はWonderなもので溢れていると思わせてくれるそんな本です。

マジックが好きな人なら誰もが楽しめると思いますし、一般書なのでマジックに携わらない人でも面白く読めるのではないかなと思います。
Amazonで買えますので、ぜひ。


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