ドラフト候補分析~根尾昴~
ここからドラフトまでちょっとずつドラフト候補の選手について個人的分析をしてみようと思います。
まず最初の選手は大阪桐蔭の根尾昂選手です。
中学時代から速球はMAX146㎞を記録するなど、その名を全国に轟かせていた選手でしたが、大阪桐蔭入学後も投手兼野手として順調に成長し三度の甲子園制覇に大きく貢献しました。
プロには野手としての才能を評価され、遊撃手として指名されることになるでしょう。
甲子園での打撃成績が上記表になります。
3年生になり打撃のレベルも一段階上がったようで、特に最後の夏には左中間からセンターへ3本の本塁打をブチ込みました。
・打撃
打者としての特徴は、甲子園では3本塁打放ちましたが、あまり長距離砲という感はなく、本質的には年間20本塁打くらいを意識できる中距離打者というイメージです。
それに加えて、とにかくセンターから左への打球が多いことが挙げられます。
おそらく意図的にポイントを後ろに置き、引き付けて打つことを意識しているのでしょう。
これで強い打球を飛ばせているので問題はありませんが、個人的にはもう少し引っ張りの意識も欲しいかなと思いますね。
野球というスポーツの特性上、左打者は引っ張れた方が色々プラスをもたらせますからね。
ただ引っ張りを意識しすぎて打撃を崩しては元も子もないので、そこはバランス感覚が必要ですが。
打撃の改善点としては、身体を捻りすぎな部分があり、インサイドへの速球対応や外に落とされると脆そうな印象を受けます。
先日の宮崎県選抜チームとの試合での一幕で、上が根尾で下が藤原のいわゆるトップの位置をスクショしたものです。
こう比べると捻り具合は一目瞭然ですね。
今はスイングスピードの速さ等で補えていますが、プロではそうはいかないでしょう。
この辺りはプロに入って要修正ですね。
打撃面を総合すると、逆方向に強い打球を飛ばせる中距離打者で右肩の入り過ぎることさえ修正できれば高確率で活躍しそう、といったところでしょうか。
・守備
続いて遊撃守備はその強肩を生かした守備範囲の広さで、プロでもウリにしていけそうです。
下記にリンクを張った動画の0:54辺りからの二遊間に飛んできたゴロを一回転しながら捌いたプレイなんてのは秀逸ですね。
最初は苦労するかもしれませんが、プロの打球の速さや走者のスピード感の違いにさえ慣れてしまえば問題ないでしょう。
・走塁
最後に走塁面は三塁打を放った際の三塁到達タイムがかなり速いと見たことがありますし、そこそこ足でも貢献できるのではないでしょうか。
盗塁を企画したシーンは見たことがないので、盗塁という形で貢献できるかどうかは不明ですが。
・それ以外
メンタリティーや野球脳の高さといったプレイ以外の部分でも大成する匂いがプンプンします。
・医者一家に生まれたことに起因する先天的な頭脳の明晰さや学習に恵まれた周囲の環境
・物理を選択すべきかどうかを監督に問うような、全てのことを自身の能力向上に役立てようとする向上心の塊
・大阪桐蔭で培われたプレッシャーに負けない勝者のメンタリティー
こんな高校生いたらそりゃ監督にもさん付けで呼ばれますね(笑)
余程変なコーチに当たらない限りは、自分で考え自力で力を付けていくことのできる選手のように思いますし、どの球団に入っても活躍できる可能性は高いでしょう。
・総評
選手としての完成形は、高校時代投手も兼任してたという点でも共通点のある現ソフトバンクの今宮が近いのでしょうね。
個人的には打率.280の20本塁打という打撃成績プラス遊撃守備で評価されるような今宮の上位互換的な活躍を期待しています。
・おまけ
最後に投手・根尾についても少し分析してみます。
MAX148㎞の真っスラするストレートに130キロ中盤を記録するスラッターとカーブとチェンジアップが持ち球で、基本はストレートとスラッターの組み立てがメインでアクセントとしてカーブやチェンジアップが混じる程度です。
最後の夏に現在の野球界のトレンドとなっているスラッターを投げ込んでいた辺りの学習能力の高さは流石だなと感じました。
投手としてもそれなりのものを感じさせますが、野手の方がポテンシャルがありそうですし、野手と二刀流でやるほどのスケールもないので今後は野手一本となるのでしょうね。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?