見出し画像

秘書マニュアル

初めて秘書室勤務になったのはメガバンクで、平均在籍期間3年のところ、私はトータルで5年勤務させていただきました。
当時の銀行では秘書室や人事部は希望して行けるポジションではないと言われていて、自身も突然発令を受け、驚きと動揺が収まらないその日のうちに、秘書室長に挨拶に行き、そこから1週間後に現職の引き継ぎを終え、正式に着任しました。
今でも忘れられないのが、着任初日に執務スペースに行くと、4歳上の先輩(この男性の後任含みで着任)がいたのですが、自席に座るか座らないタイミングで「ちょうど頭取がいらっしゃったから挨拶に行こう」と言われ、挨拶に行ったことです。
当然、これまで、頭取に直接話しかけたり話されたことはありませんでしたので、秘書室にいると何の躊躇もなく、頭取に話しかけたり(その前に銀行は、本社勤務で自身のラインの担当役員には会っても、その上の頭取や副頭取に部長や次長〈企画や人事ライン〉以下が会うことは普通滅多にありません)するんだと驚いた記憶があります。
またその時に先輩が紹介してくれたフレーズが好きで、その後、自身が誰かの着任を紹介する際は使わせてもらっていました。普通紹介時は、「本日付けで当室に着任した●●さんです」だと思うのですが、その時、その先輩は頭取に「新しい秘書室の仲間が増えました。●●さんをご紹介させていただきます」みたいな柔らかい紹介でした。
この仲間という柔らかなフレーズは、それから社会人として長く勤務するなか、秘書室から異動した後も、私は誰かを紹介する際に使わせてもらいました。

いいなと思ったら応援しよう!