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1か月予報(11/6~12/5)

11月4日発表の1か月予報です。
北日本は暖かく、西日本は季節の進みが早いでしょう。

1.一般向け

北暖西冷

向こう1か月の気温は北日本で高く
東日本は平年並み、西日本は平年並みか低く
沖縄・奄美では低いでしょう。
偏西風の蛇行により、寒気が北からではなく
西から流れ込みやすいため西日本は低温
北日本は寒気の影響を受けにくく高温傾向となります。

特に11/6からの1週間は北日本はかなり高いでしょう。
一方、沖縄・奄美はかなり低い予想です。

11/13からも同様の傾向です。

11/20からの2週間は西日本と沖縄・奄美の低温傾向は続きますが
北日本の高温傾向は解消されほぼ平年並みの予想です。
このあたりで冬らしい天候となってきそうです。
暖かい晩秋から一気に冬らしくなるので、体調管理にお気を付けください。
西日本は例年よりも紅葉が早く楽しめるかもしれません。

北は多雨、南は日差し少なく

向こう1か月の降水量は北日本太平洋側で平年並みか多く
その他はほぼ平年並み。

日照時間は沖縄・奄美で平年並みか少なく
その他はほぼ平年並みの予想です。
北日本は暖気が流れ込みやすく、
これは湿った空気も入りやすいことを示しており
例年空っ風が吹きやすい
北日本太平洋側で雨の量が多くなるとの予想が出ています。
また、例年より低温傾向の沖縄・奄美は
いつもより寒気の影響を大きく受けるということを示しており
日差しが少なくなるでしょう。
農作物の管理に注意が必要です。

2.専門版

熱帯

熱帯の対流活動は2週目にかけてインド洋東部で活発
3週目以降にインドネシア付近に対流活発域が移る。
またアフリカ付近は不活発。

200hPa速度ポテンシャル(1週目、2週目、3・4週目)

上層

200hPa流線関数はアフリカの対流不活発が寄与して
アラビア半島付近で低気圧性循環偏差
インド洋の対流活発が寄与して南アジアで高気圧性循環偏差
この亜熱帯ジェットの波列が伝わり日本付近は低気圧性循環偏差。
その中心はやや西に偏り日本の西で偏西風が南偏する西谷傾向。
ただ、期間後半は熱帯の対流活発域の東へのずれにより
偏西風南偏域も東にずれ日本谷傾向となる。

200hPa流線関数(1週目、2週目、3・4週目)

中層

500hPa高度は上層の亜熱帯ジェットに対応し
黄海、東シナ海付近にトラフが予測され負偏差。

500hPa高度(1か月)

1週目は1か月同様の傾向。
2週目は1週目のロシア西部の負偏差域が
ロシア中部に移り、北日本は正偏差域となる。
逆位相で大陸東部~西日本で負偏差に。
3・4週目は北極付近に日付変更線からリッジが潜り込んでおり
この影響で日本付近のトラフが深まり北日本も含めて負偏差となっている。
これにより2週目にかけて西日本と南西諸島は西回り寒気の影響を受け
3・4週目は全国的に寒気が流れ込むタイミングがある。

500hPa高度(1週目、2週目、3・4週目)

ただし、期間後半はスプレッドが非常に大きいため
予測にぶれがあることに留意。

下層

上層トラフの影響で日本付近の
850hPa流線関数は低気圧性循環偏差。
一方、日本の東は高気圧性循環偏差。
これは熱帯の対流活発による偏東風強化の影響が大きい。
このため、日本付近には湿りが入りやすく
太平洋側で多雨傾向が見込まれる。

850hPa流線関数(1か月)

下層循環に対応し海面気圧は大陸と日本の東に正偏差で
日本付近は気圧の谷で負偏差。
アリューシャン低気圧が西側で強く冬型は西日本で強い。

海面気圧(1か月)

このため850hPa気温は西日本と南西諸島が負偏差で低温傾向。
一方、北日本は低気圧に向かう暖気に覆われるため高温傾向。

850hPa気温

まとめ

・インド洋の対流活発が日本の西のトラフ形成。
・西回り寒気が流れ込みやすく、北日本は高温傾向。
・期間後半は熱帯の対流活動が東にずれ日本谷の予想。
・北極振動の予測のブレが大きく、スプレッドが非常に大きい。
 実況に留意しなければない。


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