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1か月予報(3/19~4/18)

3月17日発表の1か月予報です。
気温の変動がかなり大きいでしょう。

1.一般向け

寒暖差大きい

向こう1か月の気温は北~東日本で平年並みか高く
西日本と沖縄・奄美はほぼ平年並みの予想です。
1か月全体でいえば、東日本以北は高温傾向ですが
細かく見るとかなり変動が大きくなります。

まず、3/19からの1週間は寒気に覆われやすく、北日本は低い、東~西日本は平年並みか低い予想で、低温傾向です。冬に逆戻りしたかのような寒さとなります。

3/26以降は東日本以北を中心に高温傾向となり、春本番の暖かさとなります。北日本では再び大雪となる恐れもあり、新たに積もった雪がその後の暖かさで融けて、雪崩や落雪を引き起こす恐れがあるため要注意です。

南は少雨、北は多雨多雪

向こう1か月の降水量は沖縄・奄美で平年並みか少なく、その他はほぼ平年並みです。熱帯の対流活動が活発な影響で、南西諸島には南から湿った空気が流れ込みにくく、少雨傾向です。一方、北日本は寒の戻りがある3/19からの1週間は低気圧や寒気の影響により平年に比べて雪や雨の日が多くなるため、平年並みの範囲で多雨多雪傾向です。急な積雪増加などにお気を付けください。

2.専門向け

熱帯

熱帯の対流活動はインドシナ半島~太平洋西部で活発。

200hPa速度ポテンシャル(1か月)

上層

200hPa流線関数は上記の対流活動に対応して、大陸南部で高気圧性循環偏差。アリューシャンの南でも高気圧性循環偏差となり、日本付近は相対的な低気圧性循環偏差。また、日本の南東には低気圧性循環偏差がみられ、日本の北緯30度付近は東谷傾向。

200hPa流線関数(1か月)

中層

500hPa高度は北極付近は負偏差で正のAO。寒気の流れ込みは弱く、上層のジェットの北偏にも対応し、日本のはるか東は顕著な正偏差で、日本付近も正偏差に覆われる。

500hPa高度(1か月)

ただ、1週目はシベリア西部の負偏差が大きく、本州付近にもその負偏差域が広がる予測で、寒気が流れ込みやすい。

500hPa高度(1週目)

下層

850hPa流線関数は、南シナ海は対流が活発なことに対応して、低気圧性循環偏差。南西諸島は東風偏差で、南からの湿りは入りにくく、少雨多照。その偏差の北東への波束伝播や、上層リッジに対応してアリューシャンの南には顕著な高気圧性循環偏差がみられ、北日本は低気圧の影響を受けにくい。

850hPa流線関数(1か月)

アリューシャン付近を中心とする正偏差域に日本付近は覆われ、高気圧に覆われやすいことを示している。上層の東谷傾向により、下降流場となりやすいことと整合的。また、熱帯の対流活動に対応して南シナ海~日本の南東海上にかけて負偏差で、南西諸島は気圧の谷や湿った空気の影響は受けにくい。

海面気圧(1か月)

ただし、1週目はアリューシャン低気圧が強く、北日本中心に冬型になりやすいため、降水量は多い。北からの寒気も入りやすく多雪傾向。

海面気圧(1週目)

冬型が強まる1週目は西~北日本は850hPa気温の負偏差域がかかり低温傾向。南西諸島は正偏差域。

850hPa気温(1週目)

1か月平均では、アリューシャン低気圧が弱いことや、層厚が厚いことに対応して北日本を中心とした正偏差域に日本付近は覆われ、全体として高温傾向。東シナ海には負偏差域がみられ、南西諸島は低温側に触れる可能性もある。

850hPa気温(1か月)


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マニアック松浦(気象予報士・防災士)
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