3か月予報(4~6月)
3月20日(月)発表された1か月予報です。
全国的に春~初夏の気温は高いでしょう。
1.一般向け
高温傾向
向こう3か月の気温は北~西日本で平年より高く、南西諸島は平年並みか高いでしょう。暖かい空気に覆われやすく、全国的に高温傾向です。春服や夏服の出番はいつもより早く出番がきそうです。
雨はいつも通り
向こう3か月の降水量は全国的にほぼ平年並みでしょう。4月の天気は周期変化で、5月は南西諸島、6月は西~東日本で梅雨らしく曇りや雨の日が多くなりそうです。
2.専門版
熱帯
熱帯のSSTは太平洋東部~中部で高く、エルニーニョへ移行するステージがみられる。西部は期間前半が高いため、今期間は全体を通して正偏差寄り。インド洋は西部で高く、東部で低い正のIODの予測。
熱帯の対流活動に対応して、インド洋東部で上層収束、西太平洋で発散偏差。ラニーニャの名残がみられる。
上層
200hPa流線関数は、西太平洋の対流活動活発に対応してユーラシア大陸南東部~日本付近は高気圧性循環偏差。また、負のPNAパターンにより、アリューシャン列島付近も高気圧性循環偏差の予測。
中層
500hPa高度は北極付近で負偏差と正のAOの予測。また、アリューシャン列島付近は上層循環とも対応して正偏差。ユーラシア大陸東岸はトラフの予測で、日本付近は西南西流場。北からの寒気の流れ込みは弱い。
下層
西太平洋の対流活動活発に対応し、850hPa流線関数は沖縄の南で低気圧性循環偏差。また、上層と順圧構造を持つ高気圧性循環偏差が北太平洋にみられる。
下層循環に対応して、海面気圧は北太平洋で正偏差。日本付近や南西諸島では負偏差の予測。これらより、太平洋高気圧は北への張り出しが強いが、日本の南への西への張り出しが弱い。降水量偏差が小さいため、顕著な多雨や少雨は予想されていないが、後述する高温偏差との関係で、一雨の量が多くなる可能性があることに留意。
850hPa気温は、日本付近で正偏差。特に北~西日本で偏差が大きい。南西諸島で高温傾向が顕著でないのは、周辺海域の低いSSTや南海上の低気圧性循環偏差が北東風の偏差を作り、南から暖気が流入しにくくなるといった影響が考えられる。