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足関節捻挫の病態解釈〜前距腓靱帯〜

本日は足関節捻挫の病態解釈について記載しようと思います。
前距腓靱帯に着目して記載します。

◎足関節捻挫について

☑︎足関節内反捻挫で最も多いのは前距腓靱帯(以下,ATFL)損傷であり,約90%を占める.

☑︎足関節外側側副靭帯で最も多いのは,ATFL損傷であり,さらなる外力が加わることで,踵腓靭帯(以下,CFL)が損傷する.

☑︎ATFL損傷のうち,50〜75%がCFL損傷を合併する.

以上のように報告されています.足関節内反捻挫損傷で最も多いのはATFL損傷ということになります.

◎ATFLの解剖

ATFLは外果の前方から距骨頸に付着するとされています.
主に距腿関節の安定性を担う静的支持機構のひとつです.


篠原 靖司:関節外科 Vol.38 10月増刊号.2019.pp147-158より引用

ATFL損傷の50〜75%に踵腓靭帯損傷を合併すると報告されていますが,これには
解剖学的な構造が関与していると報告されています.
それは,ATFLの下方線維が踵腓靭帯の線維と腓骨側付着部において連続しているためとされています.

足関節内反捻挫は足関節底屈・回外の外力がメインで加わります.
この肢位は前距腓靱帯が最も緊張する肢位であるため,足関節内反捻挫では
前距腓靱帯が損傷しやすいということになります.

引用・参考文献

☑︎Reed ME:American Academy of Orthopaedics Surgeons:2009.pp199-214

☑︎林 典雄:運動療法のための機能解剖学的触診技術 下肢・体幹 改訂第2版.MEDICAL VIEW社.2013

☑︎篠原 靖司:関節外科 Vol.38 10月増刊号.2019.pp147-158

以上になります.最後までご覧いただきありがとうございました.

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