1周年
3月1日。新たな挑戦に胸を躍らせ、スペインでの生活を始めてから早一年が経ちました。
何よりも、ここまで応援、支援してくださった皆様、本当にありがとうございました!
こんな状況下ではありますが、無事に、非常に楽しく実のある一年を過ごすことができました。
時が流れるのは早いように感じますが、数え切れない目新しいものに触れ、様々な経験をしたので、一年が経ったというのも、なんだか納得できる気がします。
サッカーについて
サッカー面では、イレギュラーな状況に対して投げやりになることなく、今やるべきことを考え向き合い続けてきました。
程度が違うとはいえ、この先、怪我や思うようにプレーできない等の壁に突き当たり、柔軟に対応しなければいけない場面は必ずあると思います。
特にロックダウン中には、与えられた状況の中で最善を尽くすこと、身を取り巻く環境を嘆いて匙を投げてはいけないことなどについて、両親と会話を重ねました。
そういった精神的なサポートもあって、ここまでやってこれたと思っています。
また、サッカーを通して現地の選手達と触れ合い、改めてサッカーの、スポーツの大きな力を感じました。
かねてからの憧れであったこの国で、パッション溢れるサッカー狂達と共にサッカーができるのは本当に幸せなことです。
文化、言語について
生活をしている上で、文化や考え方の違いに気付かされることが多々あります。
ここ一ヶ月程は、テロリズムを美化、王室を侮辱したとしてスペインのラッパー、"Pablo Hasél" 氏が逮捕され、それに対する抗議デモがスペイン各地で行われました。
その際、一部の人々が暴徒化しゴミ箱を燃やしたり、高級店のガラスが破られ強奪される、という事態にまで発展しました。
その影響で、僕がよく利用する駅のすぐ近くのお店のガラスにヒビが入っていたり、燃やされた熱で道路が変形している、なんて光景も目の当たりにしました。
他にも、カタルーニャ独立を叫んだり、と連日多くの人が街を練り歩き、夜にはヘリコプターの飛行音が響いています。
結果どうなるかは置いといて、NOと思ったら抗議という形で行動に移す、という文化。
日本にも少なからずあるとは思いますが、一般化しているとは言い難いと思います。
この辺りの感覚には差がある様に感じるので、色々考えさせられます。
スペインでは若者層の参加も多く見られることから、単純に政治への関心が高く、自分たちのことだ、という意識があるのだろうな、と感じます。
それは僕自身、耳が痛いところでもあります。
18歳を目前にして、選挙の知識が乏しかったり、母国で起こっている問題について知らないことが多く、当事者意識が欠けている気がします。
なので、Twitterなどで抗議のハッシュタグなどと共に話題になっているテーマは、なるべく調べて理解するようにしています。
言語の面では、一年前に比べるとだいぶ成長したと感じています。
語学学校や街でネイティブのスペイン語を聞き、アウトプットする機会が増えたことによって、耳が慣れ、徐々にボキャブラリーも増えてきました。
ただ、ある程度は話せるけど、まだまだ物足りない、という一番大変な時期に差し掛かっているとも感じるので、中級の単語、文法などをしっかりと固め、上級者へとレベルを上げていきたいと思います。
早く現地の人やチームメイトとペラペラ話せるようになりたい、と思うばかりです。
食事について
その他にも、成長したな、と感じることは多くあります。
ほぼやったことのなかった家事は、最初は手探りの状況でしたが、かなり慣れてきました。
自炊の部分で言えば、一食の品数や色も増え、栄養についてもより考えるようになりました。
具体的には、運動量に合わせてタンパク質、炭水化物をしっかりとること、また、無闇にタンパク質だけを摂るだけでなく、その吸収を手助けする栄養もセットで考えること。
血液の質を高め、怪我のリスクを減らすために、亜麻仁オイルやナッツ類、最近は魚などでオメガ3の摂取を意識すること。
持久力を上げるためのトレーニングをするのと同時に、酸素を運搬するヘモグロビンを増やすため、鉄分を積極的に摂取すること。
スーパーで鶏レバーを買ってみましたが、日常的に続けるには下処理に手間がかかるので、吸収率が高く簡単に摂ることのできるサプリメントの使用を始めました。
スポーツ選手を目指すにあたり、資本である身体を作るために食事面のアプローチは必要不可欠ですし、もっと追求していかなければいけないと思っています。
買い物について
思えば、買い物の際にも過去の失敗から学んだ些細な進歩がありました。
スーパーにて、買うものを選び終えレジの荷台に載せるとき、つい2ヶ月前までの僕は、買い物かごに入れた順番のまま、上にある野菜や細々としたものを先にレジに載せ、最後に肉を、、という過ちを犯し続けていました。
これをしてしまうと、既に野菜などが受け取りレーンに流れてきているのにも関わらず、ただ指を咥えて肉を待つだけの、非常に不毛な時間を過ごす羽目になるのです。
本来、リュックや袋には土台の役割を担う「肉」を一番底に配置するため、最初に肉をレジに載せなければいけないというのに。
時すでに遅し。
そんな愚かなことをしてしまった私達に唯一残されるのは、「またやってしまった」という気持ちを押し殺し「狙い通りです」と言わんばかりに平静な顔を装うことぐらいなのです。
11ヶ月間同じことを繰り返してたのか、というツッコミが入りそうですが、正直僕も同じ気持ちです。
でも、約1ヶ月を残し、ここで負の連鎖を断ち切れたことを前向きに捉えています。
二年目について
今年の夏には18歳になり、公式戦に出られるようになります。
今後のキャリアにとって大事な時期になるため、全てのことにおいてサッカーを優先させ、しっかり決断したいと思います。
また、できるだけ高いレベルでプレー出来るようにサッカー面、言語面のギアを上げ、来たる日に向け準備していきます。
現在、スペインのコロナウイルスの状況は回復の傾向にあり、それに伴いリーグが始まったり、練習試合ができるようになったり、とスペイン全体を覆っていた分厚い雲が動き始め、光が射してきた様です。
移動制限の問題で、以前のチームの練習には行けないのですが、ありがたいことに、練習参加を受け入れてくれるチームがあり、今はそのチームの元でトレーニングを継続しています。
最後に
本当に何が起こるか分かりませんが、ワクワクしています。その時々のベストを尽くし、後悔のない様に、とにかく楽しみたいと思います。
改めて、これまで応援して下さった皆様のおかげで楽しく一年、過ごすことができました。
本当にありがとうございました!
引き続き、僕のスペインでの挑戦を見守っていただけたら嬉しいです!
二年目も頑張ります!!
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