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俳句 part.74「秋の色」

初夏から200日も咲く日々草は、秋の彩りと言えないかもしれません。しかし、立秋から私に最も感動を与えてくれた花です。

猫に早朝から起こされるのも悪いことばかりではありません。
初夏から体調を崩しがちだった我が家の三毛猫が、8月の後半からだんだんと復調してきました。
すると、それまで寝てばかりで、退屈していたのか、早寝早起きをするようになりました。それが夜8時ぐらいに寝て、早朝の2時3時に起きるという具合なのです。
それも以前のように、いじらしく枕元に立っているだけでなく、鼻先をほっぺたにくっつけてきたり、ちょっとだけ爪を出して、ちょいちょいと体を叩いてきたり、人間を起こそうとするのです。起こしたからといって、人間と遊んでくれるわけでもありません。起こすのが楽しいだけです。

そして、寝ようとするとまた起こします。
そうやって眠れなかった早朝にこのままでは、猫をケージに閉じ込めてしまいそうだと気分転換に庭に出ました。

すると、明け方の空の下で、くるくると花弁を巻いて、眠っている日々草の姿を見つけたのです。

日々草が昼間咲いて、朝方はそんなふうにおしゃれなデザインの折り畳み傘みたいなつぼみ方をする事は知っていたような気がします。YouTubeでガーデニングチャンネルを見たり、Instagramで植物の写真の投稿を見たりするので、日々草の花の特徴おっしゃっていた間方がいる気がします。
しかし、そんな事はすっかり忘れて、朝露に濡れた日々草をひと目見ようとすることなど思いつきもしませんでした。

ピンクの日々草がかわいいと思っていましたが、朝方の姿を見ると、薄紫の日々草も捨てきれません。いえ、むしろ、昨夜に雨が降って、どんよりと曇った空の下では、薄紫の花が似合います。

その日はそのまま二度寝もできませんでしたが、日々草のおかげで元気が出てきました。
いえ、起こしてくれた猫のおかげというのかもしれません。

寄せ植えに1つ、2つと秋の色

秋の色前掛け汚し草削り

静けさや嵐の後は秋の色

正しさのくすむが如秋の色

「秋の色」厚化粧の唇震う

秋の色腿の筋肉慄鳴す

祖母訪う仏壇の白秋の色

コンポートする秋色の香の甘し

亡き祖父のセーターに穴秋の色

秋の色有事にはペン持つ人よ

猫白目まぶた短し秋の色

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猫様とごはん
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