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俳句 「紫陽花」「淋しい」

 庭に紫陽花がなくなって数年。紫陽花は高嶺の花になり、ちょっと遠出して階段を上って見に行くものになりました。梅雨の時期、雨の隙間を縫って晴れの日を見計らい、「紫陽花を見に行こう」と誰かと約束します。紫陽花を見に行かなければならないという使命感で気ぜわしく、せっかくの梅雨に引きこもりを楽しめないのは寂しいですね。

麦わら帽子編むかの紫陽開く

紫陽花やくるくると雫の回る

紫陽花を描かん蝸牛の縁

紫陽花の飾る店先車なし

鉢一つなしウッドスペースに雨

紫陽花の掘られた椅子に座る猫

紫陽花のなし庭に雨は降らずおり

紫陽花の深まる段々海浜の山

紫陽花に虫や何段上らん


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