私が理科教員になってから(6)〜バドミントン部の顧問になってから休職に至るまで・前編〜
はじめに
大学に6年間通った後、高校の理科の教員として就職はできた。
しかし、正直な話、この10何年の私の教員生活は波乱万丈の繰り返し。
情けないくらいの失敗・挫折・苦い経験をどれだけ繰り返してきたことか。
その中でも学んだこと・成長・喜びもあった。
このシリーズでは、カミングアウトできる範囲で私の遍歴を長々とダラダラと、気ままに綴っていこうと思う。
ただ、どちらかというと苦い経験を綴る方が多くなるかもしれない。
振り返るのがどうしてもしんどくて綴りたくないテーマもある。
ただ、これから教員を志す人や、教育にご関心のある方にとっては「こういう現実があるんだ〜」「こんなふうになっていけない」と思いながらご笑覧いただけるだけでもありがたいです。
バドミントン部の主顧問
某中高一貫校の専任教諭になって4年目。
私は中学生のバドミントン部の主顧問にさせられた。
「若いから」というだけの理由である。
私の他には、私より6〜15歳上の顧問が3人。
全員バドミントンは専門外。
計4人(高校担当2人+中学担当2人)で務めていた。
私はそもそもスポーツが苦手で大嫌い。
バドミントンなんて体育の授業か遊びでしかやったことがない。
興味のないことを無理矢理させられるのが苦痛でたまらなかった。
ソフトボールの顧問を務めていたときと同様、練習はただ、見ーてーるーだーけー♪で、適当に声がけするのが精一杯だった。
それでいて、他の3人の顧問は担任やら生徒会顧問やらで多忙。
結局高3の副担任で、一番若かった私に仕事が回ってきてしまっていた。
それで放課後に義務でもないことをしようとすると「自分の仕事を入れない!」と注意されたこともある。
受験指導に全力を注ぎたいのに、バドミントンより受験指導を優先しなければいけない時、ある教員から「学年のことだから仕方ないよね〜」などと若干イヤミまじりの一言をいただいたこともある。
こっちだっていろいろやりたいことがあるのに。
それはみんな一緒なんだろうけど、どれだけ我慢を重ねてきたことか。
この時は学校の教員として働くこと自体、最も苦痛に感じていた年である。
このときの私の状況
この年度に私が抱えていた主な仕事をつらつらと。
高3の副担任
新課程となって初年度の高3化学基礎&化学の受験対策指導
高2理系クラスの化学の授業
前期・後期の時間割作成
入試問題作成
バドミントン部顧問
合唱コンクールでのピアノ演奏
特に夏休みは10月以降の時間割作成や受験対策の補習があり、これらに注力したかった。
にもかかわらず、バドミントンのイベント関係で引っ張り出されることがどれだけあったことか。
県大会・地方大会の運営も重なった
この年度の夏休みには、県の中でも私が働いていた地域で県大会やら地方大会が行われていた。
その地区のバドミントン部顧問である私も役員となり、準備や運営の仕事をしなければならなかった。
しかも県大会の日と、受験対策補習の日程がかぶっていた。
もう1人の顧問にはまた別の事情があったこともあり、私が動くことにならざるを得なかった。
朝早くから準備を始め、途中で大会会場を抜けて補習をし、また会場に戻り、夜8時位までつきっきりだった。
この日は1人で2人分の仕事をしたような感じだったのを覚えている。
とにかく肉体的にも精神的にもキツかった。
自主練習会
当時私が勤務していた地域では毎年夏休みに、「スポーツ教室」というイベントが行われていた。
これは地域の中学校のバドミントン部員が一斉に集まり、バドミントンの専門家から指導を受け、技能を向上させるという目的で行われている。
そもそもバドミントンという競技自体、暑い夏であっても風や陽が入らないようにカーテンを閉めて行うので、暑苦しい。
しかも当時は狭くてボロい体育館に百何人もの中学生と十数名の教員が集まっていたのだからなおさら。
生徒はおろか、教員が熱中症になってダウンするということもあった。
本当にしんどかった。
私が務めていた時期、ある公立中学校のバドミントン部顧問が、スポーツ教室のように、各中学校のバドミントン部が一斉に集まり、「合同自主練習会」を定期的にやろうなどと言い出した。
私からすれば「やりすぎ」だと思った。
何をするにも4人の顧問同意のもとで話を進めなければならない。
主催の中学校の先生からは返答をせっつかれている。
私としては断りたい。
面倒臭い。
しかし「生徒のため」には多くの機会を与えなければならないのか?
などと、いろいろ悩んだ。
私は正直なところやりたくなかったが、高校生も混じえてということもあり、参加することになってしまった。
結局、私が顧問になった年に、このような「合同自主練習会」の開催は1回きりだった。
後で聞いたところ、この「合同自主練習会」は某中学校の顧問・某高校の顧問・バドミントンの業者の3人が集まって、飲み会での思いつきの見切り発車で始めたというんだから絶句。
やってらんねえ。
これが私の本音だった。
しかも、このあたりから他の顧問との人間関係もギスギスしていた。
この続きは別の記事にて。
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