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UNREAL FEST 2024 TOKYO 感想まとめ (前半)


こんにちは!11月に開催された「UNREAL FEST 2024 TOKYO」、皆さんご覧になりましたでしょうか?
どれも面白く参考になるものばかりだったので、全講演の感想まとめを紹介していきたいと思います!

『野狗子: Slitterhead』の開発事例

1.プレイヤーアクション実装の独自性 筆者の注目ポイント!

  • タグ回想を「セクション」別に切り分け

  • 「GiveAbilityAndActivateOnce」の積極活用

  • 近接攻撃の「ベース → 派生 → キャラ別」設計

💡筆者の感想
GASは私も業務で利用しており、スキルを量産する際にとても役立っています。アビリティタグによってキャンセルやブロックを管理するアプローチは、私の現場でも同様で、非常に便利さを実感しています!

また、UE標準のやり方でゲームを実装している点が特に大事だと感じました。協業会社や中途入社の方がスムーズに合流しやすく、社内に複数プロジェクトがある場合でも「これがUE公式のベストプラクティス」と示せば合意を取りやすいです。別チームへの異動の際も学習コストが抑えられ、全社的に手法を統一するのに適していますね。


2.カットシーン制作の独自パイプライン 筆者の注目ポイント!

  • プロジェクト分割とプリレンダ運用

  • 部分的FBX出力&自動クリンナップツール

  • ブループリント背景の座標管理・再配置

  • シーケンサー自動生成+フェーズ分割

  • キャラBPパラメータExposeによる柔軟な見た目調整

💡筆者の感想
リポジトリを分離して協業会社の責任範囲を明確化するのは、非常に合理的だと感じました。インゲームでアニメーションを再生する形のカットシーンが近年は主流ですが、プリレンダにもメリットがあり、ワークフロー上の利点が大きいと改めて思いました。

また、フェーズを細かく区切り、手戻りが起きにくいパイプラインを構築している点も印象的です。 外部連携が多いとコミュニケーション量が増えますが、ここまでしっかりフローを整備すれば、確実な進行と高品質を両立できるのだと感じました。


Cesium for Unrealで実現するAECデジタルツインの革新事例

AEC 分野の実装事例  筆者の注目ポイント!

  • 街全体を写真ベースで 3D 化した背景と、設計した建物や道路のモデルを合成して、周りの環境まで一気に可視化

  • 時間帯や天気を変えて、影の移り方や照明の当たり方などを簡単にシミュレーションできる

  • 河川(川)や道路計画を検討する際に、解析ソフト(たとえば水がどう流れるかシミュレーションするもの)で出した結果をそのまま Unreal Engine に読み込み、リアルタイムでアニメーション表示

  • 大きな地震が起きたときの震源データなども、Unreal Engine のパーティクル機能(Niagara)を使い、改良を加えて 3D 表示。

  • ドローンで計測した現場の地形や、設計図から作られた 3D モデルをタイル状にして、VR 空間へ自動配信。ヘッドセットを装着すれば、実際の工事現場と同じ大きさで確認できる。

💡筆者の感想
ゲーム開発ツールとして親しんでいる Unreal Engineが、建築や土木などの産業界でもこれほど実用的に活用されていることに感激しました!
UE の汎用性の高さや拡張のしやすさが、ここまで幅広い分野での応用を支えているのだと強く実感します。
もはや「ゲームエンジン」という枠を超え、現実世界をまるごと複製し、そこから新たな価値を生み出す技術プラットフォームと呼ぶにふさわしいと感じました。


『逃走中』×フォートナイト:IPコンテンツの技術的挑戦とフォートナイトの可能性

💡筆者の感想
UEFNのフレームワークを最大限に活用し、短期間でも効率的に制作している点が素晴らしいと感じました!
作品の再現度とゲームとしての面白さをしっかり両立させており、短いスケジュールながら完成度が高いのも印象的です。
さらに、テストプレイを重ねて得られたプレイデータをレベルデザインに活用するなど、現代的なアプローチも取り入れられていて大いに参考になりますね。


『放課後ミッドナイターズ ザ・ライド』の飛び出す立体視映像はどのようにして作られたのか!?

💡筆者の感想
Unreal Engineの長所が映像制作でも有効であると感じました!
特に、修正後すぐに動作確認ができる点はゲームエンジンならではの大きな魅力であり、表現面が制限されがちという従来の見方を覆しているように思います。
私は映像制作については素人ですが、勉強になりました。


『TEKKEN8』における演出ライトシステムと負荷対策

💡筆者の感想
自動テストでヒッチを検出する手法は、格闘ゲームのように状況が限定されるジャンルであれば、十分に実施可能な取り組みだと感じました!

2D格闘ゲームでは、3Dゲームと比べてゲームロジックそのものの負荷が軽くなる分、グラフィック表現を最大限に向上させることができます。どのようなジャンルであっても最適化は重要ですね。

最近私は、大規模3Dゲームにおける自動パフォーマンス計測をどうすべきか、よく考えています。自動プレイは凝りだすときりがないので、できるだけシンプルな方法で問題発見ができるような仕組みにしたいところです。


Motion Design: Unreal Engineでのモーショングラフィックス 最前線

💡筆者の感想
映像を見ているだけでワクワクしますね!
Niagaraを直接扱うのと比べて、表現力が格段に上がり、操作も直感的でとても使いやすそうと感じました。
クローナーやエフェクターによって、複雑なアニメーションが簡単に作れる上に、動きの調整もリアルタイムで確認できるのがとても便利そうでした。

映像制作や放送向けに最適化されている印象ですが、UIや軽い演出ならゲームにも応用できそうです。まだパフォーマンス面では課題があるとのことですが、アップデート次第で使いどころが広がりそうで期待が膨らみます!


おわりに

どれも参考になる講演ばかりでした!
Unreal Engineについて、ゲーム制作での活用事例は「わかる!」と感じることが多い一方、建築・映像制作などのゲーム以外での利用事例は目から鱗で、ゲームエンジンの奥深さを実感しています。

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