自分語り -遠征を始めたきっかけ。-
初っ端から自分語りになってしまうんだけど、前提としてまず『海外へバンドを観に行く』という思考をサクっと持つことができたのは私の音楽関連の友達に海外遠征の先輩が数人いた事が大きかったと思う。(初めての遠征時も沢山役に立つ情報を教えてくれた。感謝。)
また、先輩たちに知り合う前にもファンサイトブームを通っていた私は『好きなバンドが来ないのでアメリカまで観に行ったレポ』なんかも観ていて、日本に来ることができないバンドがいる、という概念も備えていたのもあるかな。
海外でコンサートを観る…特にラインナップが豪華な夏フェスや、KERAなどにも載っていたドイツのゴシックフェスティバルへの憧れは当たり前のように10代の頃からあって、ただ明確なキッカケも具体性も無く、ひらすら『いつかは、いつかは』。
そんな中で出会ってしまったのが、その瞬間から今この瞬間よりずっと先まで、つまるところ、最推しであるIAMX (Wiki)。
以前より好きだったバンドが公開プレイリストへ入れていたことから知り、どハマりする前からIAMXの存在自体は知っていたし、3rdアルバムのKingdom of welcome addictionも持っていて滅茶苦茶聴きまくっていたんだけど、そこから特に開拓せず、数年経ち2013年の冬、そういえばどうしてるんだろう、と検索して出てきたのが5thアルバム収録の"I come with knives"。
2013年リリース以来、今でもライブの定番曲。大好き。
急いで5thアルバムのUnified fieldをオーダーして、他のアルバムも集めて、ひらすらバカみたいに聞く毎日。
高校生の頃、マリリン・マンソンやSlipKnoTに出会った時期よりものめり込んでいたかも。
当時はまだ音質も画質も今ほど良くなかったけど、YouTubeでFanCamもひたすら漁る毎日。
で、やっぱライブ観たい!これはもう自分の目で観ないと!
と、思っていたらちょうどツアー真っ最中…のはずが何も動きが無くて、『なんだ?』と思ったらフロントマンであり、バンドそのものであるChrisが鬱でツアーは無期限延期。
お陰でこちらとしてはきちんと準備期間ができたといえばそうなんだけど、『どうしても観たいと思ったものが今後一生観られるかあやしい状況』を体験してしまったのである。
これまでに、例えばSlipKnoTのPaulやAvenged SevenfoldのRevといった『好きだったバンドのメンバーが急逝する』という体験はしてきたけど、それでもバンドは継続していたし、コンスタントに来日できるバンドだったので『観られない』という体験はして来なかった。
だけど、こんなニッチバンド調べても日本人で好きな人全然見付からないし、来日が無理だというのも前述したとおり、わかっていた。
結果、バンドは復帰して観に行くことはできたけど、メンバー個人だけでなく、『バンドそのもの』の命も有限だと今頃ようやく気付いてしまったのである。
『バンドは観られる内に観ておけ』という言葉は正しくて、DamageplanやLinkin Parkのようにメンバーの死による活動休止・終了、それにもちろん解散に加え、元Nightwishのマルコ・ヒエタラのようにコロナ禍を経て自身の人生を見直した結果、前線から退くという選択を取った人もいる。
また、近年だとRammsteinのように真偽不明の告発で活動に影が差す場合も。
正直、今はそこまで危機感を持っての遠征はしていないけどね、ただこれは、常に根底にある。
大好きなバンドを観る事ができるという喜び・楽しさは勿論、海外でライブを観るということは日本とはまた違った盛り上がりや演出も体験できるし、独りで海外・新しい土地にも自力で行ける、図らずとも海外の友達ができたり他文化へ触れることが出来て、結果的に視野が広がったし人生の楽しみが増えたのは良かったな、と思う。
SNSには色んな人がいて、遠征についてネガティブに色々言われる事もあるけど、これからも過激派として遠征の楽しかった話もしていけたらな、と思っています。
ではでは。