写真史メモ
ざっくり写真史をつかむ
写真史って19世紀くらいからだっけと思ってウィキると、そう、ピンホールカメラって言うのもあったね。それは、ルネサンス以降の話ではなかった。恐れ入ります。
とりあえず、下に写真史をまとめてみました。
写真を市民に普及させるイノベーションを起こしたコダックあたりまでピックアップして並べてみる。
紀元前400年 カメラ・オブスクラについて最初に書かれた記録が現れる。光学の学習や日食観察のために使用される。
~10世紀ころまで 光学について学ぶ道具であったり、日食を安全に見るための道具として使われた
1480年代 (室町時代後期) レオナルド・ダ・ヴィンチが透視図法を作品に使用し、カメラ・オブスクラの研究を深める
1645年 (寛永22年) オランダからもたらされた「暗室鏡」が出島に記録され、カメラ・オブスキュラに関する我が国最初の記録
1815年 (文化2年) 杉田玄白が「蘭学事始」で「写真鏡」について記述
1827年 (文政10年) ニセフォール・ニエプスが世界最初の写真を撮影
1839年 (天保10年) ダゲレオタイプの発表、フランス政府が特許をパブリックドメインに
1884年 (明治17年) ジョージ・イーストマンが紙に乾燥ゲルを塗布する方式を開発
1901年 (明治34年) コダック・ブラウニーの登場により写真撮影が一般市民にも普及
ざっくり時系列にたどった道はこうなる。
①観察用
②絵画などの補助道具用
③肖像画用
④趣味・記録写真用
用途が時代とともに変わり、20世紀の初頭に初めて趣味、記録写真として普及し始めるのがわかりますが、ここまでは写真を芸術として楽しむ様子はなかったのだと推測できます。もっぱらピンホールカメラを用いて観察用、補助道具用に使われていて、写すという行為は物体に転写する時代の前に、自らの脳裏に焼き付ける行為が始まりだったのでしょう。
最古の記録としては紀元前400年であるから、実際はどのくらいさかのぼれるだろうか。日食体験の後は太陽を何とかして観察しようとしたに違いなく、軽く数万年の人類史があってもおかしくはないのではないか、と考えさせられる。
人類にとって重要なテクノロジーの発見ですね。
こういう単純な仕組みなのに高度な技術にも使われているものって、本当にすごいと思う。
いわゆる写真的な絵画的な手法としては、ルネサンス以降の透視図法の発見からになるのだろうけど、その後の世界観を変えてしまった。
どっぷり500年以上浸ってるからその呪縛からなかなか逃れられない。
でも生成系AIなんてパースペクティブ気にしてないぞ!
参考資料