ひとり親の家庭への手当に対する所得制限について
こんばんは。絵本「みんなとおなじくできないよ」や「ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ」の作者で、小児科医のしょーたです。
今日は「ひとり親の家庭への手当に対する所得制限について」というテーマで短くお話ししたいと思います。
例えば、ひとり親の家庭で育っているお子さんたちがいたとします。お子さんたちの生活費・学費を賄うために、親御さんは一生懸命働きます。子どもたちには美味しい料理を食べさせてあげたい。いい教育も提供してあげたい。それが親心というものです。
そのために、親御さんが一生懸命働くとどうなるか。子どもたちへ接する時間が減ってしまいます。子どもにとっては、美味しい料理も、充実した学習環境も大切ですが、親と過ごす時間も欠かせません。そのどれもが大切なのに、すべてを叶えてあげることは難しいかもしれない。そういう現実があります。
そんなひとり親の家庭は、自治体に手当を申請することができます。でも・・、です。このひとり親の家庭への手当に対する所得制限がある自治体は少なくないのです。
一生懸命働いて、子どもたちを大学に行かせてあげたい。そのために一生懸命働く。でも、所得がある程度上がってしまうと、手当の所得制限にかかってしまう。この所得制限って、必要なんでしょうか?
ひとり親が働くということは、子どもに接する時間を削る可能性が十分に大きいのです。子どもに優しい社会は、親にも優しい社会でなくてはならない。特に、親ひとりで子育てをする場合には、より一層の支援がなければ親の心の余裕は生み出せません。親の心の余裕がなくなれば、子どもの心は育ちません。
ひとり親の家庭に対する所得制限、あらためて考えていただきたいと思います。
今日は「ひとり親の家庭への手当に対する所得制限について」というテーマでお話ししました。
だいじょうぶ。
まあ、なんとかなりますよ。
湯浅正太
小児科専門医、小児神経専門医、てんかん専門医。一般社団法人Yukuri-te(ゆくりて:https://yukurite.jp/)代表理事。イーズファミリークリニック本八幡 院長。作家。著書に『みんなとおなじくできないよ』(日本図書センター)、『ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ』(メジカルビュー社)がある。