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夜長月のひとりごと

今日の夜空には千葉からでもたくさん見ることができた。

季節が変わり始めて空気が澄んできたことを感じさせられる。
眠気を振り払いながら市場に着くと空にはオリオン座も確認できた。

もう冬はもうそこまで来ていたようだった。

たびたび仕入れで真夜中なのか、早朝なのかな時間に起きることが、一瞬、辛く感じられることもあるけれど眠気覚ましの一杯のコーヒーを片手に車を走らせる。少し走り出せば、なんだか不思議なワクワク感とに包まれて、何とも言えない。

お花を束ね、手渡している。
その先のことを想像するだけでものすごく楽しい気持ちにさせてくれる。そんなことを考えているうちにあっという間に市場に到着(眠気も覚めて)。

夏の代名詞とも言えるひまわりもまだ見かけることもあるが、花たちも秋の装いを始めている。色とりどりのコスモスに誘われるように今日手に取ることができた。

ふと見上げた空にウロコ雲を見つけて、そんなところからも秋を感じることができて、なんだか嬉しくなったり、帰り道折り返す頃にはすっかり朝日も登り始めている。朝の6時ごろに真っ赤に燃えるような朝焼けにカメラを向けている人も少なくなかった。
少し前までは日が昇ると同時にギラギラとまぶしい太陽の光に照らされていたけれど、そんな朝日もすっかり衣替えをしたようだ。

今日も一日がんばろうと声をかけてくれているように、エールをもらう朝日だった。

一つ一つ自分で選んだお花たちを抱えて帰る道のりはさらに自分にパワーを与えてくれた。もっともっとたくさんのお花を抱えて、たくさんの人に花を届けられるようになりたいと、心から思うようになった。行く度に新しい品種や色味に出会う。だから終わりがないし、探究心も燃えてくる。

家から市場までは毎回下道で約50分程度。割と一本道?と言っていいほどひたすらまっすぐ。行きのまだ外が暗い時間帯はいまだに緊張感を持って運転してます。昔から運転が好きなのはここにきて功を奏しました。


そんな一本道をボーッと走っていると、色々思い出したり考えてみる時間がある。
今だから笑い話に変えられる、少しふっと笑ってしまうような出来事もあったなぁ〜。

子供たちが起きてしまわぬようにと(絶対に生きない時間だけど)、こっそり鍵を開けて、外に出る瞬間、なんだか学生時代の頃を思い出す。

・・・

実家暮らしの頃、両親は玄関からすぐ近くの寝室で寝ていた。同級生たちの親に比べると我が両親はなかなか手厳しいと感じるときもあった。

まだ暗い夜の中を一人で出すような事はなかなか許されなかった。そんな中どんどんと膨らむ冒険心を抱えた私は、玄関の2つの鍵と、昔ながらのチェーンロックを聞こえるか聞こえないかという「カチャッ」と言う音を出さないようにそっと開けることに集中していた。

本当に驚くことにどんなに小さな音だったり、すり足よりも静かな歩き方をしても、両親には気づかれる。本当にどこかセンサーでもついているんじゃないか・・と疑うほどだった。そんなしょうもないと言われる挑戦に注力している時代がありました。今やそんな時間はいかに寝るか!の思考に変わっていて自分が一番びっくりです。

そんなそっと鍵を扱うことが、今とは全く違う理由で、そんなことがなんだか懐かしくもちょっと歯がゆい気持ちにさせる。

気持ちの変化といえば他にも。

今まで何かを得たいと考えたとき、勉強すると言った時は紛れもなく「やらされている」と言う感情の方がはるかに大きかったけれど、今では学んでいきたいことに自ら意欲的に取り組むことの方が圧倒的に大きくなった。あのときやっておけば、あのとき出会っていれば、なんて思うこともたまにあるけれど。今、なんだよなぁ。


今だから思うけれど、どうしてあの頃はそんなにも反骨精神のように受け入れることができなかったんだろうと思うこともたくさんある。そんな時があったからこそ、今こうして改めて学びたいと言う意欲が生まれてくるのだろうか本当に不思議だ・・

#振り返りnote
#船橋花屋
#船橋市

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