不妊治療から出産までの記録⑥出産
妊娠高血圧症候群になった私は、できるだけ早く赤ちゃんを産むために分娩誘発をすることになりました。この記事では出産時のことを書き残したいと思います。
分娩誘発とは、陣痛促進剤などを使って、人工的に陣痛を起こさせるというもの。私の場合、2日間にわたって誘発分娩をおこないました。
分娩誘発前日
当初、私の子宮口は1cm開いている状態。分娩に向けて子宮口を広げるために、バルーンを入れる処置をおこないました。水風船のようなものが入る感じで、それ自体は痛くありません。
しかし!その後に噂の内診グリグリが…!深呼吸すると痛みが軽くなるって聞いてたので実践したんですが、全く効果なし。すんごい痛くて、この時点で早速心折れそうになりました…。
病室に戻って1時間ほどすると、今度は生理痛のような強い痛みに襲われます。ちょうどNSTを受けていて赤ちゃんが激しめに動いたタイミングでした。
痛すぎて看護師さんを呼んだんですが、まだ前駆陣痛で本陣痛ではなさそうとのこと。「前駆陣痛でこの痛みって…本陣痛に耐えられるかな…」と、恐ろしくなりました。
分娩誘発1日目
結局、前日の夜中も痛みの波に苦しめられ、全然眠れませんでした。さらに無痛分娩を希望していたので、朝から絶食。寝不足と空腹のダブルパンチで、体調は最悪でした。そんな中、誘発分娩1日目スタートです。
朝6時にLDR室に移動。LDR室はとっても広くてホテルみたいなお部屋でした。「ここで分娩になるのかぁ」と思うと、ドキドキしてきます。
まずは採血があったのですが、点滴のルートを確保するために結構太い注射針が登場。しかもなかなかルート確保できず、太い針を合計3回刺されました。一度刺した針を動かされるのが地味に痛かった…。
そしてお医者さんが昨日入れたバルーンをとって、内診がおこなわれます。バルーンのおかげで子宮口は2cm開いてました。内診グリグリはやっぱり痛い。
いろいろ痛い前処置が終わり、7:30頃に陣痛促進剤開始しました。最初は少ない量から初めて、徐々に量を増やしていき、お昼頃にはMAXの量に。
しかし結局その日は本陣痛がおこりませんでした。子宮収縮の波があるのに痛みが強くならず、夕方には一旦切り上げて翌日に持ち越しとなります。
分娩誘発2日目
2日目も朝7時頃から陣痛促進剤の投与がスタートしましたが、前日同様いまいち痛みが強くなりません。
妊娠高血圧症候群で早く赤ちゃんを出したいということもあったので、本陣痛を起こすために人工破膜することになります。
人工破膜の処置自体はそんなに痛くありませんでした。破水するときってパチンと音がすると思ってたんですがそんなこともなく、突然静かに温かい水が流れてきた!という感覚でした。そして10分後くらいから一気に痛みが強くなります。
無痛分娩を希望していた私は、早速麻酔科の先生を呼びました。(夫からは「早っ!」と言われました。笑)我慢せず早めに麻酔を入れられる病院だったので、痛みに弱い私には本当にありがたかったです。
すぐに先生が来て痛みの強さを確認され、麻酔の投与を開始することに。背中を丸めて針を刺す処置は緊張しましたが、動かずに我慢できました。
麻酔が効き始めるとだいぶ痛みが和らぎますが、子宮がギューッと収縮する感覚はわかります。そして時間が経つと、陣痛が強くなってくるので、麻酔を入れていても「痛い痛い!」と声に出してしまうほどでした。体勢は仰向けのほうが少し楽で、横向きになると痛みが強かったです。
麻酔薬は基本的に時間が経つと自動で投与される仕組みです。でも我慢できないときは自分でボタンを押して投与してもOK。ヘタレの私は、かなり頻繁にポチポチやってました。(過剰に投与されないようにコントロールされているので安心。)
そうこうしているうちに、夕方ごろには子宮口が8㎝くらいに開きます。そろそろ全開になりそうなので、いきむ練習を始めることに。
いよいよかと思われましたが、そこからが長かった…。多分合計30回くらい、いきんだんじゃないかと思います。下半身は力を入れすぎてプルプルしてましたし、頭に血が上りそうでした。
でも全然お産が進みません。私の骨盤が開ききっておらず、赤ちゃんの頭が挟まってなかなか出られなかったようです。
最終的には吸引分娩をすることに。1人のお医者さんがカップみたいな道具を使って赤ちゃんの頭を引っ張り、もう1人のお医者さんが私のお腹をギュウギュウ押して、やっと生まれてきてくれました!
助産師さんが取り上げてくれた赤ちゃんが、目の前に現れたときの光景は一生忘れません。そして可愛い産声を聞いたとたん、安心して涙が出てきました。私がずっと願っていたこと「生きて生まれてきてほしい」が叶った瞬間でした。
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