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疑問を表す言葉を見逃すな!「質問の中心をとらえる」のが得点アップのカギ
こんにちは。中学受験国語講師のゆうこ先生です。
さて、今日は改めて「国語の基本」をテーマにでお話ししたいと思います。Xでも何度か触れていますがが、国語のテストで点数を取るためには「質問の中心」をとらえることが基本かつ最重要事項となります。
しかしながら、ここがまだまだ苦手な子がたくさんいるのが現実です。
ここでは記述問題を例にとって話を進めますが、すべての設問に通じる基本事項だと思ってぜひチェックしてください!
そもそも「聞かれていること」に答えられていない子が多い
実は、記述問題で「聞かれていること」に答えられていない解答は本当に多いのです。
たとえば「Aさんの気持ち」と問われているのに、文末は「〜から」、内容はAさんの気持ちが動いた出来事しか説明していなかったり。
「いやいや、『気持ち』はどこいった!?」と採点者としては思わずツッコミたくなる瞬間がたくさんあります。
聞かれていることを把握できない→文末ミスにもつながる
よくあるのが、文末と質問内容がかみ合わない「文末ミス」。
聞かれているのが「どういうこと」なのに、文末が「〜から」で終わる
聞かれているのが「Aさんの心情」なのに、文末が「〜から」で終わる
とにかくなんでもかんでも「〜から」で終わらせる><
こうしたズレは「聞かれていることを把握していない」ことが原因です。きちんと「理由」を問われているのか、「どんな気持ち」なのか、「どういうこと」なのか、そこをつかめていれば、文末も自然と「〜から」「〜な気持ち」「〜こと」といった形に使い分けができます。
質問の中心をとらえるには「疑問を表す言葉」をチェック
子どもたちには、問題文を読むときに「疑問を表す言葉」を探そう!と伝えています。これこそが「質問の中心」をつかむカギなんです。
1. 理由を問う言葉
「なぜ」「どうして」「〜の理由」
こういう言葉があれば、文末は「〜から」「〜ため」といった「理由」を示す言い方になるのが自然です。
2. 傍線部について説明させる言葉
「どういう/どんな/どのような(こと/意味/役割など)」
こうした言葉の場合は、「〜こと」「〜意味」「〜役割」といった文末がよいですね。内容としては、傍線部の言い換えや傍線部が表す意味を説明させるタイプの問題です。
2. 「⚫︎⚫︎を説明しなさい」
「⚫︎⚫︎を説明しなさい/答えなさい/まとめなさい」といった形の設問
「このときのAさんの気持ちを説明しなさい」など。聞かれているのは「Aさんの『気持ち』」なので、文末は「〜気持ち」ですね。
「筆者の考えを説明しなさい」というパターンもよくありますが、この場合は聞かれていることが「筆者の『考え』」なので、「〜という考え」とまとめると答えやすいです。このタイプの設問は、「説明しなさい/答えなさい/まとめなさい」という文言の「直前」に注目すると質問の中心がとらえやすいでしょう。
保護者の方にできるサポート
お子さんが記述問題を解くとき、まずは問題文にある「疑問を表す言葉」を一緒に探すのがおすすめです。
「これは『なぜ』って聞かれているから、どんなことを説明すればいいと思う?」とか、「『どういうこと』って書いてあるから、文末はどうなるかな?」という具合に、お子様に自分で気づかせることができます。
これをお子様が自分でできるようになれば、文末ミスは起こらなくなるはずです。
記号選択や抜き出し問題にも通じる基本
実は、この「質問の中心をとらえる」という意識は、記述だけでなく記号選択や抜き出し問題でも大切なんです。
「誰の行動について聞かれている?」
「どの部分を抜き出せば、理由がわかる?」
このようなことがあいまいだと、候補を何回読んでもピンとこないし、抜き出すべき箇所も見つからないですよね。逆に「何を問われているか」をつかめれば、答えはかなり絞りやすくなります。
中学受験国語のすべての問題に通じる“基本のキ”と言っても過言ではありません。まずはここを徹底するだけで、取りこぼしがぐっと減ると思います。
まとめ:質問の中心をとらえれば正解に近づく
結局のところ、国語で得点を伸ばす魔法のテクニックは存在しません。
当たり前のことのように聞こえますが、「問題文が何を問いかけているのかを正確につかむ」のをまず徹底することから始めましょう。
「疑問を表す言葉」を手がかりにすれば、まず「質問の中心」を見抜くことが可能です。すると、文末表現だけでなく、答えに必要な情報もズレずに済みます。
普段の会話でも「何を聞かれているのか」を見失うと的はずれな答えをしてしまいますが、国語の問題でも同じこと。ぜひ、ご家庭でも「ここはどう聞かれている?どんな答え方がいいのかな?」などと、一声かけてみてくださいね。これを繰り返すことで、お子さまの解答精度が上がっていくはずです。
それではまた今後^^