「インテリ」の話
地球温暖化対策のための「パリ協定」からの脱退決定に象徴されるように、アメリカのトランプ政権はSDGsの達成に対して極めて後ろ向きな態度だった。が、そのトランプ氏がホワイトハウスを去ることに決まった。勝利したバイデン氏は協定への復帰を訴えており、我々としてはその実現を期待したい。
4年前にトランプ氏の当選を支えた主な支持層は「低学歴白人層」に分類される人たちで、今回も彼の陣営はこの層に対する熱心な投票呼びかけを行っていた。
アメリカ大統領選挙の報道では、「ヒスパニック」「黒人」「高学歴白人」「低学歴白人」などというように国民をグループ分けして分析しているのを目にする。確かに、出身コミュニティや学歴、つまりどの「層」に属しているのかによって現在の職業や生活がある程度(というか統計的に意味があるくらい、かなり)決まっていて、それぞれの「層」に特有の利害があって、それが選挙戦の分析に役立つというのは、よいことかどうかは別として、納得できる。
日本でも「勝ち組/負け組」といった、格差社会を指摘する言葉が市民権を得て久しいし、日本で働く外国人の数が増えているのも事実だけれども、それら異なる背景のグループが選挙戦を左右する「層」として語られることはあまりないように思える。
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