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旅行先で新型コロナにかかった話(その3・移動・旅費編)

最終回はやはり費用のことから。
旅程が倍くらいになったのだから、そりゃ旅費もかかるわけだ。

いつになったら帰れるかなあ?

5類感染症に移行した時点で、症状があっても「外出自粛義務」はなくなった。現在の第9波はそれが裏目に出た感じがするが、まあそれはそれとして。

令和5年5月8日以降、新型コロナ患者は、法律に基づく外出自粛は求められません。外出を控えるかどうかは、季節性インフルエンザ同様、個人の判断に委ねられますが、発症後3日間は感染性のウイルス排出量が非常に多く、5日間経過後は大きく減少することから、特に発症後5日間が他人に感染させるリスクが高いことに注意してください。

川崎市ウェブサイト

ただし、発症後5日、症状軽快後24時間は自粛が「推奨」されている。症状軽快後とは、熱が平熱に戻ってから、ということだろう。

外出自粛が推奨される期間(川崎市ウェブサイト)

私は、発症後5日、熱が下がって3日経ったところで帰ることにした。

飛行機キャンセルは可能か

今回の旅行は往復ともJALで、変更がきかないチケットを購入してあった。
仕事の出張では、取材相手の都合で変更はままあるので、チケットは基本正規料金で、変更が効くようにしている(予算次第だけど)。
しかしプライベートな旅行ともなると別で、安さが優先だ。

39度の時点で電話で問い合わせ、事情を話して購入済みの搭乗をキャンセルしたいと伝えたところ、「新型コロナの診断書を空港にお持ちいただければ、費用はお返しします」とのこと。

果たして「診断書のために受診する」という何とも不毛な行動をとらなければならなくなった。
仕方なく地元の病院の発熱外来専用電話にかけてみると、なじみのあるあのアナウンスが…。

「この電話は、電波が届かないところにあるか、電源が入っていないため、かかりません」

もちろん休診日とか診療時間外とかではなく、平日の朝9時過ぎである。医療資源が潤沢ではない地方都市なので、感染急拡大で既に発熱外来がパンクしていたのだろう。航空会社が診断書提出を求めるのは、診断書をほしい旅行客のために、医療をますますひっ迫させることにならないだろうか。

診断書をもらうのをあきらめたので、搭乗予定だった飛行機は「搭乗放棄」となり返金なし。それで改めて帰りのもう一度チケットを買いなおした。万一のことを考えて、今度は正規料金で。イタイけど仕方ない。
ちなみに新青森から新幹線移動の方が安いのだけど、移動時間が長くなるのはしんどいし(一応病み上がり)、隣になった人にも悪いと思った。

やっぱり機内でマスクは必要だ、と思った

発熱していても無理やり搭乗するのはどうか。これも5類になると法的には問題ない。

体調が優れないお客さま、発熱や強いだるさ(倦怠感)、息苦しさ(呼吸困難)などの症状があるお客さまはご搭乗をお控えいただきますようお願いいたします。

JALウェブサイト「お客様へのお願い」

JALのウェブサイトには、このように書かれているが、空港にはもはや体温チェックも書類チェックもない。5類移行以来、感染対策も各事業者次第なのだ。
ちなみに、上空では気圧の変化により発熱や炎症は悪化しやすい。航空性中耳炎とか、航空性副鼻腔炎とか起こる人がいるのもそれだ。無理して搭乗しても体調はおそらく悪くなるだろうが、それでも無理して乗っている人が隣の席にいる可能性もゼロではない。もっと言えば無症状陽性の人もいる。
かくいう自分だって平熱に戻って3日経ってはいたものの、完全にウイルスを排出していないとは言い切れない。
やっぱり乗り物の中ではせめてマスク着用はしておいた方がよさそうだ。

発症前日、あの場所で感染させたかもしれない

発症前、友人と私はなじみの老舗文具店を訪ね、小さな店内で1時間ほどあれやこれや品を見せてもらい話をしたり、果ては隣の歴史的な時計台を案内してもらったりした。新型コロナは「発熱前」が最もウイルスが排出され、人に感染させる力が強い。友人は翌朝から発熱したのでこの日は最強のスプレッダーとなっており、私も体内に続々とウイルスが増加の真っ最中。

知らぬこととはいえ、文具店のご主人には迷惑なことこの上ない。
きっと感染させてしまっただろう。お店には90歳近いお父様もいらっしゃるので家族内感染に発展でもしたら心配だ。

しかし、後日確認したところ、ご主人は感染していなかった。

えーーずるい(←嘘)。いやいや、無事で何よりだった。至近距離で会話をしていても、3人ともマスクをしていたのがよかったのだろう。
マスクの効果を改めて感じた。(終)






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