山ペンギン 22 コタツにて
「コタツの季節よねー」
今、オレは冷ストッカーにビールやジュースの補充をしている。
「そうですね。暖かいものが恋しいですね。」
「コタツって何?」
そう言えば、イマドが来てからコタツを使ったことがないな。
普段使っているテーブルが本当はコタツなのだが。
「コタツっていうのはな、オオタツの子供なんだ。」
補充で忙しいオレが適当に答える。
ばかじゃないの・・という目でイマドがオレを見てくる。
「イマドくん、コタツって言うのは、あたたかいテーブルのことなの。」
説明になっているような、なってないような回答だ。
今は来るなよ!!女神。
通路には金のコタツも銀のコタツも鉛も鉄のコタツも置けない状態なんだ!!
「コタツ欲しいなあ。」
はあ・・やっぱりそうなるよな。
テーブルをコタツに戻すか・・・。
コタツ布団がないんだけどな。
「欲しいのは金の・・・」
「布でいいです。」
女神ナイスタイミング。
「あ、今日は買い物です。缶コーヒー、金の微○欲しいのですが、ストッカーにないみたいで・・・。」
すみません・・・
オレの補充が追いついてないんです・・・。
「オレ君、私の家にコタツ布団だけあるから・・・」
くれるのか?
「700円でどう?」
安いので主任からコタツ布団を買った。
しかし、主として利用しているのは、オレの部屋で廃棄前の処分特価で買った酒のつまみとチューハイを持ってきては入り浸っている主任だ。
だったら、2人の仲ももうちょっと進展してもよさそうだが・・・
話がはずんでいるのは、イマドと主任で、
オレはなぜか、突然現れる女神相手にボードゲームをしていることが多い・・・。