闇 10年間殺され続けた山下さん。
表題どおりの内容だが、このマンガ、同じ主人公、登場人物で描かれているが、原作はこちら。
原作は短編集であって、まったく違う主人公、シチュエーションで話が展開していく。
原作もかなり面白いのだが、それをコミカライズした上のマンガはかなりマイナーだが、本当に面白い。
自分の能力を預けたり、売ったりできる「アビリティーポーン(質屋)」
街の住人を「管理」する不動産会社。
何度でも人生をやり直し、最終的には同時並行に存在する青年。
「でこぴん」で脅迫、「でこぴん」で突入。
欠陥だらけの「アルティメット頭脳バトル」
「それらしく」するだけの会社。そして、「それらしくできなかった」者の結末。
世界を又に(股に?)かけるエロ探検家。
個人的には「アビリティポーン」の女(?)店主が好き。
主人公は(多分)霊感の強い女の子で、彼女が殺人にあった格安の部屋に住み始めることから話が始まる。
そこに現れたのが、「10年間殺され続けた」山下さん。生前の記憶を失っている。何度も殺される瞬間を繰り返しているうちに
慣れた
犯人と山下さんの記憶をたどるうちに出会う人、出会う人「変人」ばかり。
そして、それぞれが苦悩を抱いている。
住人を管理する不動産会社の「坂田」さんとその苦悩。
苦悩の末にある決断をした「質屋」の女主人。
主人公の巨乳の友人も、事件に巻き込まれたり、巻き込まれなかったりしながら、精一杯に生きて、最後は就職難に面している。
山下さんを殺した犯人は本当にはずみのように見つかるのだが、その人物への「対処」のおかげで、物語は一応「ハッピーエンド」となる。
最終的には宇宙人との戦いなども「あっさり」起こったりするが、解決も「あっさり」だった。
まるで、黄昏の中、自分がいまいる場所も分からなくなるような感覚。
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