こんな頭痛は危険ですので, すぐに受診をおすすめします
こんにちは、内科医, 集中治療医の優子です。
GWみなさんはいかがおすごしでしょうか?
優子は重症のCOVID19の患者が病院で溢れていて, 今日も明日も出勤です。はやく平和が訪れて欲しいと切に願います....
今回は, 危険ですぐに受診をすべき頭痛についてお話します。もし皆様が以下のどれかの特徴がある頭痛がある場合は, 迅速に医療機関の受診をおすすめします。
危険な頭痛のチェックリスト
①発熱を伴うひどい頭痛
風邪をひいただけで発熱と頭痛はみられますが, 頭痛の程度が高い場合は髄膜炎といって, 脳の周りを包んでいる髄膜の炎症がおこっている可能性があります。これは細菌によっておこっている場合は一刻を争う可能性があります。
②神経症状を伴う頭痛
たとえば意識が悪い, 周りからみて様子がおかしい, 麻痺がある, 歩きかたがおかしい, 手足がしびれるなどの症状です。これは脳になにかがおこっていることを示します。
③突然発症のひどい頭痛
これは, いきなりバットで殴られたような突然の激しい頭痛です。くも膜下出血など危険な疾患の可能性があります。
④発症年齢が50歳以上
一般的によくみられる緊張型頭痛や片頭痛(前回の内容を確認してください)は, もっと若い年齢で発症することが多いです。なので, 50歳以上ではじめて発症する頭痛はそれ自体でなにか異常がある場合が多いです。
⑤ 咳, 体動, 特定の姿勢によって悪化する頭痛
これも脳の中の病気がある場合があります。
⑥もともと頭痛があっても, いつもと違うひどい頭痛
⑦どんどん悪化する頭痛
もともと緊張型頭痛のようによくある頭痛があっても, その性質(強さ, 頻度など)に変化がある場合は原因の確認が必要です。
⑧特殊な状況での頭痛
これは, たとえばステロイドを長期に飲んでいたり, HIVがあったり免疫力が落ちていたり, 体のどこかに癌があある, 血液をさらさらにする薬を飲んでいたり, 妊娠中, 最近頭をぶつけたなどがあげられます。
こういった場合は脳に問題がある場合が多いです。
まとめ
見過ごしてはいけない頭痛について書きました。頭痛がある場合はこういう症状があればすぐに受診をおすすめします。
ただし、これらに当てはまらなくても, ほっといていいわけではなく, これまで診断されたことがなく原因がわからない場合は一度は医療機関を受診してくださいね。
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