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これってもしや・・・受けてよかった、乳がん検診♯118

先日、はじめて乳がん検診を受けた。
以前から受けようと思ってはいたものの、第一子も第二子も授乳期間が長く受診する機会を逸していた。が、ようやく受診ができるように。

予約の電話をすると、「来年だと市から無料クーポンが出る」と言われ、一瞬、無料クーポンが出る来年まで待とうかな、なんて思っていたけど、1300円なんだからやっぱり今年中に受けておこうと思い、予約。検診してきた。

何事もなく、済む
と思っていた。だけど、検査技師の女性に思いもよらぬ言葉をかけられた。

「右と左の胸の形の違い、気になりませんか?」
と。
確かに、胸の大きさに左右差はある。それはてっきり、子どもの授乳の影響だと思いこんでいたから、
「あ、これは子どもが授乳のとき、片乳からしか飲まなかったので・・」
と伝えると、
「本当にそうなのかなぁ」と疑わしい顔で、「ここ、触ってみてください」と言われ、指さされたところを触れてみると、
くぼみがあり、その先にしこりがあった・・・

え・・・

マジか・・・
と思いながら、検査を受ける。
ここで、心配しても仕方がない、と思いながら・・・
平静を装いながら検査を受けた。
マンモグラフィーの機器に挟まれた私の乳からは得たいの知れない液体も出る。
検査技師さんに「液体も出てますね」と言われ、
「えー!!これって乳がんの可能性があるってなんですか?!めっちゃ怖いんですけど・・・」
という心の叫びをぐっとこらえ、
「ほんとですね」とだけ答えて、検査を終えた。

受付で検査結果がわかるまで3週間かかることを確認し、帰宅。

病院からの帰り道、思い浮かぶ、子どもたちの姿・・・
そして、40代でガンで亡くなった大好きだった会社員時代の女性の先輩の顔を思い出した。二児の子育ての真っただ中で、仕事も一生懸命がんばっていて、豪快で楽観的で、私が憧れていた数少ない女性の先輩、ロールモデルだった。
私が退職後、体を悪くされ、会社を休まれているという話を人づてで聞き、心配で何度か先輩に会いに行った。「もう体は大丈夫ですか?」と聞いたら「大丈夫!」と力強く答えていたけど、それから数年後、私がイギリスに帯同している間に、お亡くなりになった。
あのとき、先輩は、ガンとどんな思いで向き合っていたんだろう・・・
私には「大丈夫!」と答えていたけど、子供の将来、自分が仕事でやり残したこと、そして進行する病気の恐怖、まだ40代の若さで死を意識せねばいけないこと・・・「大丈夫!」の言葉の奥ではどんな思いと葛藤していたんだろう・・・という思いが反芻した。
そして、もし私の診断結果が悪かったら・・・という考えが頭によぎると、頬に涙が伝った。
そういえば、6年前、娘を妊娠したときに受けた子宮頸がん検診でも、異形成の疑いありと診察され、妊娠の喜びと、病気の恐怖を同時に味わった。(幸い自然に治癒したのか、その後の経過観察では陰性が続いてはいる・・・)

そっか、今年で40歳。
今まで幸い健康体で過ごせたけど、これからはこういった病気や衰えと向き合っていかなければならないんだなぁと改めて中年の現実が突き刺さった。
人生の時間って有限だった。

老いや衰え、死の恐怖とどう向き合うか。
一生の終わりはいつ訪れるかわからない。
何に時間とエネルギーを費やすか、改めて考える機会をもらった気がした。

正直、「しこり」と「くぼみ」に気づいたときは大泣きしたい気分だった。
だが、幸い(?!)家に近づくと、子どもと子どもの友達と遭遇し
「ちょっと家あがらせてもらいまーす!」なんて散らかってる我が家に突然来るものだから、泣き顔なんて見せられず、気づけば正気に戻っていた・・・^^;

検査結果がわかるまでの3週間、恐れていても何も始まらない。
万一のときのための病院探しや、治療方針は勉強して、
あとは、陽性でも陰性でも、人生は有限という考えのもと、これからの人生の時間とエネルギーの注ぎ方を考えてみよう。ちょうど2カ月先には2025年がやってくる。

乳がん検診、受けてよかった。

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