本来、節分は「立春」「立夏」「立秋」「立冬」それぞれの前日を総称していました。
現在では、立春の前日の特称となっており、
二月三日か四日頃です。
昔は、季節の変わり目には邪気が生じると考えられており、
節分には鬼や災難を追い払う厄ついな除けとして「追儺(ついな)」の行事が行われました。
また、立春を年の改まる日と考えていたので、
節分は一年の穢れを祓い無病息災を願う風習でもありました。
現代でも邪鬼払いとして、神社仏閣や各家庭で様々な行事が行われています。
節分に行う行事
豆まき
「まめ」は「魔目」「魔滅」とも表し、平安時代、鬼に向かつて三石三斗(約六OOリツトル)の炒り豆を投げて追い払ったことから、豆まきをする風習が生まれたといわれています。
【豆まきのやり方】
◇豆まきの大豆は必ず炒ってから升に入れ、神棚に上げておきます。
炒り豆を使うのは、生豆を使うと拾い忘れた豆から芽が出て、
払つた邪気が根付いてしまい縁起が悪いことと、
「炒る」が鬼を「射る」に通じるためです。
◇升に入れた豆を手にして、玄関や各部屋をまわります。部屋では外に通じる窓やドアを開け、「鬼は外、福は内」と二回ずつ繰り返し、豆をまきます。
◇豆をまき終えたら、鬼を家から閉め出し、
福を逃がさないために、すぐに窓やドアを閉めます。
◇豆をまき終わったらみんなで豆を食べます。
年齢(数え年)の数の豆を食べて一年の無病息災を祈りましょう。
また、厄年の人は、年取り豆といって年齢(数え年)よりひとつ多い数の豆を食べます。
豆にお湯を注いで福茶にして飲むこともあります。
①豆を炒って升に入れる。
②窓やドアを開ける。
③「鬼は外福は内」の掛け声で豆をまく。
④年齢の数の豆を食べる。
柊挿し
鬼の侵入するのを防ぐために、
柊に鰯の頭を刺やいかがしした焼嗅というのを戸口にかかげたり、
悪臭を発する物を火であぶったりする風習も残っています。
鰯の悪臭は鬼(厄)が嫌ったといわれ、柊のとげは鬼を寄せ付けない役目を果たし魔除けの意味があります。
また、塩焼きにした鰯を食べる家庭も多いようです。
恵方巻き
関西発祥の、節分の日に太巻き寿司(恵方巻き)を食べる習慣が定着しつつあります。
その年の恵方に向かって、無言で丸かじりしながら願い事をし、切らずに一本食べ終えると夢がかなうといわれています。