かみぺす

元ソムリエ🍷 2016年に婚活アプリで知り合ったドイツ人夫、2人の子供とベルリン郊外で…

かみぺす

元ソムリエ🍷 2016年に婚活アプリで知り合ったドイツ人夫、2人の子供とベルリン郊外で暮らしています

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ドイツの婚活サイトに潜入し、国際結婚した話⑤

■第5章■ 吉兆 世界には色んな国や地域があるのに、なんで私はずっと日本に住んでいるんだろう。 ソムリエの勉強をしていた頃に感じた小さな違和感は、次第に根本的な疑問へと膨らんでいった。 これからも今住んでいるこの場所でずっと暮らし続けていきたいのか。 それは私が望む人生なのか。 自分が本当に住みたい場所ってどこなんだろう? あれ? 私そういえばフランスに留学したかったんじゃなかったっけ? え、もしかして住む場所って、自分で選んで決めることが出来るんじゃない? 友人 T

    • 夫にゴミ出しをお願いした結果

      ドイツの郊外にある住宅地では、指定されたゴミ収集日に、各家庭の前に置いてあるゴミ袋を収集スタッフが一軒ずつ家の前を回り、収集車に積み込んでいくスタイルが一般的です。 この写真を見て、何を感じますか? 我が家の夫婦喧嘩の流れは、いつも同じパターンだ。 私が瞬間湯沸かし器のように夫の行動にブチ切れる→夫が逆ギレ→過去の許せなかったことがよみがえり、さらにヒートアップ→収拾がつかず、数日間険悪なムード→そしてまた最初に戻る。 この繰り返しが、子どもが生まれてから数年続いてい

      • ドイツで子供の乳歯が抜けたら

        日本では抜けた歯を屋根に向かって投げる習慣があるが、ドイツでは、枕の下に抜けた歯を置くと、夜の間に妖精がやってきてコインに変えてくれるという。 ドイツに住む日本人のママ友たちから、そんな話を耳にしたことはあったものの、何ともメルヘンチックで、本当にそんな風習が日常で行われているのか半信半疑だった。 そして、とうとう我が家にもその瞬間が訪れた。 その知らせを受けたのは、ベルリン市内で友人と食事をしている時だった。 これまで、子どもの寝返りや初めての一歩、トイレトレーニン

        • 30歳を過ぎて結婚を焦らない方法

          結婚は焦ると失敗する この言葉を何度も目にし、私自身もそれを教訓にしてきた。 実際、明らかに納得していないまま結婚を決めた人や、既に問題を抱えつつも結婚を進めざるを得なかった人たちを見てきた。 そうした人たちは、結局のところ、しばらくして離婚に至っていた。 やはり、焦りは禁物だと痛感する。 しかし、頭ではわかっていても、周囲の人々が次々に結婚や出産を迎える中で、自分がそこに到達できるかどうかを考え逆算すると、一日一日の重みが増し、焦燥感はさらに強くなっていった。 そし

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        ドイツの婚活サイトに潜入し、国際結婚した話⑤

          クリスマス狂のドイツ人

          今年のドイツは9月初旬でも30℃を越える珍しい夏の終わり方をした。 そんな中、ドイツのスーパーでは毎年、信じられない光景を目にする。 私が移住した2017年からの9月といえば、ダウンコートが必要なくらい寒かった。 しかし今年は私にとって初めての残暑で、まだノースリーブを着てたせいか、毎年見逃していたこの違和感をはっきりと感じとることが出来た。 当たり前の光景すぎて、あーまたやってるよーくらいに思っていましたが、やっぱりこの光景は異常ですよね? 冬に近づくにつれ日照時

          クリスマス狂のドイツ人

          2024年5月《南ドイツ》旅行中に辿り着いた結論

          私達が10日間泊まる去年と同じホテルは、朝昼夜すべてビュッフェ付きだ。 1週間が経つ頃に、着るものが無くなり、ホテルのランドリーを利用したくらいで、毎日必死にこなしている家事を一切なーんにもしなくても良いという、とてつもない解放感。 家事をしなくてもよい分、夫婦で会話をする時間がたくさんあり、投資や欲しい車の話以外に、新たな話題として上がったのが旅行だった。 子供が生まれる前は、夫婦2人でよく旅行をしていたし、私の生きる糧だった。 子育てとコロナが同時に落ち着き始め、何

          2024年5月《南ドイツ》旅行中に辿り着いた結論

          2024年5月《南ドイツ》旅行中に気付いたこと

          正社員になりほどなくして、半年前に計画していた2度目となるバイエルンの森へ、家族旅行に出かけた。 1度目は、ちょうど1年前に車の事故をした直後だった。 この先の事を考えると不安だらけで、心の底から全力で楽しむことが出来なかった。 しかし、旅行の内容にはとても満足していたので、精神的にも金銭的にも落ちついたら、もう一度、同じ旅行がしたいと願っていて、1年後に実現することが出来た。 だだっ広く平地が続くベルリンから、車で6時間。 徐々に遠くから山々が見え始め、そして囲まれていく

          2024年5月《南ドイツ》旅行中に気付いたこと

          初めてお金と真剣に向き合う②

          セバスチャンの会社は、日本人の私からしたら規格外の自由さだった。  その自由さのせいなのか、同僚達のクセは少し強めだが、皆優しい。 心配だった腰や体への負担も少なく、帰宅してからもまだ体力が残っていて、前職のようなストレスも感じ無い。 もっと働けそうな気がする。 週2日のバイトから週4日勤務に増やし、雇用契約を正社員(midi-job)へ変更した。 やることをきちんとやっていれば、ヘッドフォンをしながら仕事をしてもいいらしいので、YouTubeのプレミアム会員になり、興

          初めてお金と真剣に向き合う②

          初めてお金と真剣に向き合う①

          ドイツに来てから、様々なことで悩む毎日に、最後の追い討ちをかけたのが、1年前の車の衝突事故だった。 自賠責保険は適応できたが、車両保険には入っておらず、修理や新しい車を買うことで貯金は底をつき、夫婦関係はさらに悪化した。 とにかくお金を稼ぐしかないと、当時働いていたベルリン中心部にある日本カフェで勤務日数を増やしてもらい、殺気立っていた。 車で片道10分のところにある保育園だが、事故をした後からは、毎朝自転車で往復1時間かけ子供を預け、すぐさま電車に乗り職場へ。 ドイツ

          初めてお金と真剣に向き合う①

          41歳からの目標

          2017年にドイツへ来てから、初めての海外生活で常に不安を感じる毎日だった。 その上、言葉を思い通りに使いこなせないうちに、妊娠出産をして、環境の変化のスピードに対応しきれなかった。 二度の出産と育児、新居への引越しなどが重なり、常に睡眠不足だった。 そのせいで、調べたいことや考えたいことが頭に浮かんでメモに残そうとしても、携帯を触った瞬間に全て忘れるということが何年も続いた。 私は物事に対し、何故どうしてと何時間もあーだこーだ深く考えることや、何か問題があれば、試行錯誤

          41歳からの目標

          懐かしの六星占術☆2023年を調べてみた

          まずは今年の主な出来事を振り返ってみよう。 ①人生初の車の衝突事故 ②車の修理費10万ユーロ(約160万円)を支払ったが、新たな故障箇所が見つかり追加で5万ユーロ必要と言われ泣く泣く車を手放す ③事故により新しい車を購入した為、 貯金が無くなり仕事を増やすが、家族との時間が激減し、夫婦仲が悪化した挙句、ぎっくり腰になり退社 ④人生2度目の自転車盗難被害 という感じで自分の人生の中でも3本の指に入るくらいの不運続きな年だった。 また、これらの出来事以外でも、久しぶりに

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          ドイツ語は怒っているように聞こえる?

          ドイツ語のイメージでよく言われる " 怒っているように聞こえる " 実際に私もドイツに来た時は、彼らが何を話しているか分からないけど、そのイメージ通りみんな怒っているようにみえました。 正解です。その通りなのです。 彼らはいつも何かに怒っています。 政治、隣人、職場、学校などの不平不満をいつも抱えていて、そしてそれをすぐに言葉にしてしまう。 電車の中だろうが、スーパーだろうが、所構わず、頭で思ったことをそのまますぐに口に出します。 隣に座っていた考え方の違う見ず知らずの人

          ドイツ語は怒っているように聞こえる?

          この物語を少しでも読んでくださった方へ

          至らぬ表現や文章があったにも関わらず、貴重なお時間を割いて読んでさらにスキまでも押して下さり、本当にありがとうございました。 とても嬉しかったです。 私はこれまで自ら何かを世に発信したことはありませんでした。 もしかしたら今回も必要のないことだったかもしれません。 しかし、何故かドイツへ移住してからは以前のように何かに打ち込んだり情熱的になることが無くなってしまいました。 これは私にとっては死と同じでした。 おそらく私が自分の人生の中で1番熱く生きたこの物語の何年間を文章に

          この物語を少しでも読んでくださった方へ

          ドイツの婚活サイトに潜入し、国際結婚した話⑪完

          ■最終章■ 鎧を脱ぐ 「小さなことでも決断は相手に任せるほうが良い。そうすれば、無意識に責任を感じてくれる。」 小悪魔になる方法だったか、心理学の本か何かに書かれていた言葉だった気がする。 確かにこれまで何度か小さな決断を男性に委ね、効果を感じたことはあったが、果たしてこの付き合って間もない関係性で、一か八かの大勝負にも通用するのだろうか? 次の新しい派遣先で働くことになれば、契約終了まで辞めることは出来ず、1年以上にわたり日本とドイツでの遠距離恋愛を続けることになる。お

          ドイツの婚活サイトに潜入し、国際結婚した話⑪完

          ドイツの婚活サイトに潜入し、国際結婚した話⑩

          ■第10章■ 戦果 彼は日本へ来る前、タイに1週間滞在する予定になっていた。タイと日本はそれほど時差が無く、ほぼ毎日ビデオ通話をしていた。 彼の便は19時30分ごろ日本に着く予定だったので、仕事帰りに空港まで迎えに行く約束をしていた。 空港までの電車の中で、私は初めて会う緊張感だけで無く、 " 33歳彼氏無し、無職の子供部屋おばさん " というネットでしか見た事の無いようなパワーワードのカウントダウンも始まっていたこともあり、本当に震えた。 何度もビデオ通話を交わしてい

          ドイツの婚活サイトに潜入し、国際結婚した話⑩

          ドイツの婚活サイトに潜入し、国際結婚した話⑨

          ■第9章■ 失策 年に一度の自分へのご褒美、海外旅行。 前回のヨーロッパ旅行での下調べ不足による失態を繰り返さないため、早めに行き先を決めることにした。しかし、今回は行き先はすでに決まっていた。 航空券とホテルがセットになっているチケットを取り、彼にもそのことを伝えた。ベルリンで1人暮らしをしている彼の部屋に泊まることも出来たに違いない。もし私がもっと若ければ、きっと航空券のみ購入し、ホテルの手配など考えもしなかったただろう。 これまでの経験から、様々なシナリオを想定し万が

          ドイツの婚活サイトに潜入し、国際結婚した話⑨