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バトンツナギ~過去から未来のグローバル女子へ #未来のためにできること
あの空の向こうに、どんな景色が待っているんだろう。
1997年8月。東京郊外の女子大に通っていた私は「英語を学び、世界を見てみたい」と、1年のアメリカ留学を決意。飛行機の窓から見える果てしない青空を眺めながら、生まれて初めて訪れる異国の地へと思いを馳せていた。
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英語を学び、海外で活躍する女性になりたい。
そんな私への言葉といえば、
たった1年で英語が上達するわけないじゃん
コネもないのに海外で活躍なんて無理だよ
日本人女性って軽くみられるらしいよ
など、後ろ向きな声ばかり。
でも私には、当時の日本が、女性が自分らしく活躍できる場所に見えなかった。
大学3年、就活の頃。「一般職を受ける?それとも総合職?」といった会話が当然のようにされていた。そもそもなんで女子だけ一般職・総合職があるの?それを疑問に思うこともない時代だった。
寿退社と称して結婚退職するのはいつも女性社員。
会社の重役は男性で、それを支える秘書は女性。
テレビの国会中継に映るのは、中高年のおじさま達。
「ソレガアタリマエ」
本当にそう?私の心の何かがYESと言わなかった。
女性でも、自分らしく活躍できる世界があるはず。だって海外のドラマや映画を観ると、女性が男性と同様に活躍している場面が当然のように目に入ってくる。政界の第一線で輝く女性議員もいれば、敏腕社員として男性と対等に働くビジネスウーマンもいる。
あの時、世界へ羽ばたくことを教えてくれる女性がいたら、どんなに心強かっただろう。背中を押してくれるロールモデルがいたら、どんなに勇気づけられただろう。
でも当時の私には、そんな人はいなかった。
時は経ち、2024年8月。
かつて世界を夢見た女子大生の私は、27年を経た今、海外で活躍する日本人女性を支援するNPO法人JCWをアメリカで設立。母校にも学生支部を置き、世界を目指す女子大生のインターンや進路相談、キャリアセッションなどを共創している。
留学したいけど、英語が不安です
世界で活躍する女性に憧れるけど、どうしたらいいの?
今でも学生から、こんなお悩みの声を聞く。
大丈夫、自信を持って。
世界を見てみたい。
そう思った瞬間、あなたは既に一歩を踏み出しているよ。
1997年の私から、2024年の私へ。
2024年の私から、明日の女子大生へ。
私は今日も、未来のグローバル女子へバトンをつなぐ。
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