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さよならGoodbye #Final

第26章 最終章

やられる前にやってしまえ!
彼の心の中に住む悪魔がそうつぶやく・・・
彼は、里佳子さんから聞いていた有島洋子が務めるガールズバーを探し当て
有島洋子の監視を続けた・・・
そして、ついに有島洋子の住むマンションまで突き止めることができた。

有島洋子は月島のタワーマンションに住んでいた。

「洋子の奴!なんでこんな高級マンションに住めるんだよ!」
そうつぶやきながら彼は有島洋子が出てくるのを待っていた。

有島洋子が新橋のガールズバーまでの経路は、すでに把握していた。
月島から有楽町までは地下鉄の有楽町線を利用、そして有楽町から新橋はJRを利用、それが有島洋子の通勤経路だった。

夕方の18時を回った時間に有島洋子はマンションから出てきた。男と一緒だった。
一目でヤクザと分かる、その男はマンションから出るとマンションの前で有島洋子と濃厚なキスをした後、反対方向に歩いて行き、止めてあった、黒塗りのアメ車に乗り込んでいった。

「助かった」ホッとした彼は思わず、こうつぶやく・・・「よし計画実行・・・」
彼は洋子の後を気づかれないように尾行した。
有楽町線の和光市行きの地下鉄に乗り込む洋子、この夕方の時間帯は人もまばらだったので
彼は、洋子の乗り込んだ車両から3車両ほど離れた車両に乗り込んだ。

洋子は全くこちらには気づいていない・・・

有楽町についた地下鉄を降り洋子は、JRに乗り換える・・
山手線は、帰宅するサラリーマンでかなり混雑していた・・・
洋子は、プラットフォームの一番後ろまで歩いて行き、一列車見送った後にホームの先頭に並んだ。

静かに背後に回る彼・・・電車が入ってくる。かなりのスピードだ!
ここだと言う時に彼は洋子の背中を押し線路に洋子を突き落とそうとした。

その瞬間!

何者かが彼の手をつかんだ!
彼は、「あっ!」っと声にならない声をあげる・・・
彼の手をつかんだのは、先ほど月島のマンションで見たあのヤクザ者だった。

「はい、終わり!バレバレだよ!田島 晃!」

洋子の満面の笑顔で彼の人生は終わった。

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