昆虫食の最前線、コオロギのペースト!
昆虫食。「きている」のか?「まだ、きていない」のか?
まだまだ、多くの人は昆虫食に拒否反応を起こすようです。
去年、昆虫食の老舗「TAKEO」の直営ショップ&イートイン「TAKE-NOKO」(東京都台東区)を取材して、タガメを食べました。
TAKEOとそのお客さんたちは、昆虫食を文化として愛している人たち。虫を虫らしく、そのままの見た目を残すように調理して食べます。
だからタガメも、まるで氷の上に止まっているようにディスプレイされて、背中の切り込みから、身を爪楊枝で穿り出して食べるのです。
昆虫食ファンの人たちに混じって、正直、勢いで食べました(笑)。
噂どおり、青リンゴのような香り。
食感はチキンかツナみたいで、食べられましたし、サイダーはフルーティで美味しかった。
その時のレポートは以下です。↓
https://what-to-eat.jp/take-noko
お土産にコオロギのローストのスナックを買って、その日の夕方、一緒に食事をした友人たちにすすめたら、みんな、はじめは「ぎゃっ!」となっていましたが、恐る恐る食べてみると、ほとんどに人が「なかなか美味しい」と言っていました。
だけど、その後「あれからコオロギよく食べているよ」
なんて話はききません。
なぜか。
他に美味しいものがたくさんあるから、に決まっていますね。
では、なぜ昆虫食?
「昆虫は、餌も安く水も場所も取らずに早く成長する環境負荷の少ない優秀なタンパク源」と国連農業機関(FAO)が発表したことで、海外でも広がりつつある昆虫食。
同じだけのタンパク質を作るのに、牛肉と比べて飼料は83%、水は99.9%少なくて済み、CO2排出量は98%もカットできるそうです。
一部の国や地域では昔から食べられていたとはいえ、食材が豊富な現代では、なかなか食材の選択肢になりにくい昆虫ですが、人口増加による飢餓や、環境問題の深刻化を考えると今後、食材としてムシできない存在になりそうです。
一般の人が抵抗なく食べられるように、虫の形が残らないコオロギの粉末などを製造するメーカーもかなり増えてきました。
無印良品のコオロギチョコやコオロギせんべいなど食べてみましたが、見た目も味も言われないと昆虫とは気がつかないくらいです。
で、進化系、出ました!
株式会社BugMOの「こおろぎミート」。
なんと、生のコオロギをそのままペーストにする技術を開発。特許出願中だそうです。
確かに形はわからないけれど、ペーストとは!
売りもんくは「コオロギ本来の美味しさ」。
コオロギ本来の味がどんなものかわからないので、判断のしようがありませんが・・・
株式会社BugMOさんは、ラボが神戸市にあり、私の自宅の隣の駅です。
神戸三宮にゲリラ的に出されているキッチンカーで、こおろぎミートパテのハンバーガーや、こおろぎの旨味成分を使ったスープなど出されています。
夫が早くも、食べてきたようです。
感想は?
抵抗なく、案外美味しく食べられたそうですよ。
必要になれば人は何でも食べる
人が何を食べて、何を食べないか。その判断のほとんどは、モラルや宗教以前に、経済や合理性の問題なのだとか。
インドで牛を食べないのは、牛の肉を食べるより、牛に農作業をさせて穀物を生産した方が、多くの人口を養えるから。
アメリカで馬を食べないのは、広大な土地を開拓するのに、乗り物として必要だったから。
・・・など。
私たちも、昆虫のタンパク質が絶対必要、となれば、平気で食べるようになるのだと思います。
そんな昆虫食生活は、案外すぐそこまできているかもしれません。
What To Eat?
今日の夕飯は、お魚にしようかしら、
それとも虫にしようかしら?