尾崎強志 19才の私と桜井先生2022.06.0
ある日、snsで
桜井先生の名前と作品、
桑沢の文字を発見しました
先生は現在闘病中で、
娘の由子さんが
少しでも父とのエピソードがあったら
知りたいとのメッセージをみつけ
連絡させていただきました
桜井先生との出会いは1994年
私が、19歳
桑沢夜間部に入学したときです
授業で教えていただいた
短い期間のお付き合いでしたが
今回の由子さんとのやりとりを機に、
記憶をたどっていくと
いくつかエピソードを
思い出したのと
なんども引っ越しをしていて
その都度、写真なんかも捨てていたのに
私の元に、授業中の先生の写真が
残っていたことに
不思議と先生との縁を感じました
桜井先生の事はとても印象に残っています
授業の合間に、先生が私をモデルに
作品作りをされておりました
そのとき先生は
「君は今、少年でも青年でもない時の
顔をしているんだよと」
言われたのを覚えています
夏休みに、先生に学校へ呼ばれ、
モデルのお礼にと
お昼をご馳走になりました
北海道への帰省の話をしたところ
「今の子は、飛行機で田舎に帰るのか」と
優しく笑っていました
それは、先生が色々と苦労されて
今、ここいるのだと感じた一言でもありました
そんな小さなエピソードですが
10代の一瞬を
先生の作品のひとつに
加えていただいたのは
とても光栄なことです
また、その時に
私の叔母が桑沢草創期に
デッサンの教師をしていたと
話をしたところ
先生も叔母を知っていると
言っておりました
今回、由子さんから
先生が、叔母をモデルに
作品を作っていたということを聞き
驚いたと同時に、私も逆に先生と叔母の
話があったとするならば
聞いてみたいと思いました
今でも、春から夏に向かう
この季節になると
桑沢時代を思い出します
そんな季節。25年ぶりに
先生と繋がったことを嬉しく思います
先生の歩んだ道を
ひとつひとつ未来へ繋げていく
由子さんの心があり
先生は幸せですね
桜井先生とご家族の皆様の
ご健康と幸福を
心から祈らせていただきます
尾崎強志 グラフィックデザイナー
冒頭の写真: 尾崎強志 と 桜井敏生 の 尾崎強志