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オンラインの場こそ "心理的契約" を意識せよ。 私が勝手に「録画ボタン」を押されているイベントに二度と参加しない理由


最近、オンラインのイベント・ワークショップが一気に増えています。私自身も主催しますし、参加もしている方だと思うのですが、オンラインのイベントで「期待通り(もしくはそれ以上)だった!」というケースって少ないなぁと感じています。

それは、オンラインの方が参加方法や、参加者に影響を与える要因が対面より多いため、主催者側でコントロールではないでしょうか。


そもそも、イベントの満足度は、案内ページに書かれている内容を見て抱く期待の範囲と同じものもしくはそれ以上のものを提供できたときに高くなるので、内容のレベルが高い=満足ではありません。 (例えば、私がファシリテーションの講座を行ったとして、中級以上の内容を初心者の方に提供しても満足度は高くなりません。)


また、私は対話の場を主催することが多いことから「心理的契約」と言う考え方を気にかけるタイプです。

心理的契約はこちらの記事に書いたのですが、簡単に書くと「事前に伝えた内容と当日のしつらえを変えないこと」です。


オンラインの場の方が、この心理的契約が破られやすいと思っています。例えば、

・視聴メインの場だと思って参加したのに、Zoomのブレイクアウトルームで話し合いが始まった。

・少数でしっかりワークをする場だと思って参加申し込みをしたのに、イベントが人気ですぐ満席になったため、結局大人数の場に変わった。

・録画も見れますとあったので、録画だけ見るつもりで参加しようとしたが、当日の参加もしないといけない場だった。

・しっかり話したいなと思っていたのに、他の参加者が子育てや家族の用事で出たり入ったりが多い場だった。

・ちょっとwifiが弱いけど、ビデオオフして参加すれば大丈夫かなと思って参加したけど、ファシリテーターに「ビデオはオンにしてください」と言われた。 

・説明なしにワークショップの様子が写真に取られていて、主催者のブログで紹介されていた。


ざっと思い浮かべただけでもこんな感じです。思い当たるものはないでしょうか。  

これらは気にしないという人もいるのですが、気にする人もいるということを知っておいて欲しいのと(私は、タイトルにもある通り、勝手にZoomの録画ボタンが押されているのはすごく嫌な気持ちになります。)、暗に「この主催者は伝えていたこととやることが違う」と伝わってしまうので、参加者の安心感に影響してしまいます。


もちろん、全てを想定することは難しいのですが、私は事前に案内するときに、なるべく参加者側の参加イメージ・期待と当日の内容がズレないようにします。(なので、私の主催するワークショップの案内ページは比較的文章が長めです...。)


そういった気遣いやある種の誠実さが、暗に参加者の当日の安心感につながるからです。


もしかしたら「細かいなぁ」と感じる人もいるかもしれませんが、粒度を細かく見ることができる、感じることができる分野こそがその人の専門性がある分野なので...。対話に関わる仕事をしている人にとっては、当たり前の考え方だと思っています。


オンラインの場は、難しさもありますが、オンラインならではの楽しさもありますよね。私も、参加者としてもいろんな場に参加したいと思っているので、安心で楽しく学びあえる場が増えたら嬉しいです。





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対話支援ファシリテーター  げんどう ゆうこ
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