福田ゆう子/Yuko_AN
ポルトガルの田舎の台所からの日々の出来事。
料理教室やイベントなど、料理の仕事を通じて得た知識や発見した食文化の違いなどを綴っています。
今だから話せる、異国の海外で店を経営するに伴う面白い話、勉強になる話、笑い話などなど、シェアできたら嬉しいです!海外で店を持つことに興味ある方、またはヨーロッパの食事状に興味ある方などなど、参考になると幸いです。
リスボンから少し離れた、海と湖の側に購入した家を購入した経緯から、手続き、リノベーション、田舎での生活までの話を綴ります。
2014年4月にポルトガルの首都、リスボンで和食料理店をオープンさせて、約8年間経営しました。地元民と、ヨーロッパ各地に住む日本人の人たちの胃袋を掴んだのち、現在はお弁当や料理教室、スポーツ遠征料理担当、リスペクトするポルトガルの飲食店や生産者の人たちとコラボイベントを行いながら、ゆうこ庵(Yuko_AN)という名前で絶賛活動中! 日本のご飯をポルトガルという地で作って提供して気づいたことや、しみじみと感じた文化の違い、海外で人を雇うということ、生産者の人たちのことなど、店
今年に入って、日本に住んでいる方や、その他の国に住んでいる日本人の方々からダイレクトメッセージをいただき、うちに遊びに来ていただくことが少しずつ増えていってる。 ポルトガルに旅行で来たときに、何かちょっと特別な体験もしたい、という方々で、料理教室に参加できませんか?とわざわざメッセージをくださるのだ。 今までは、ポルトガルにお住まいの方々に、こちらの食材を使って和食中心のお料理教室はたくさんしてきたけど、ポルトガル以外の国からいらっしゃる方に、ポルトガルのご飯をお出しする
近頃ずっとプライベートの料理教室をやっていて気がついたことが面白かったので、シェアしようと思う。 うちにはいろんな国の方がいらっしゃる。ポルトガルの方が圧倒的に多いけど、昨今ポルトガルもインターナショナルな国になりつつあるので、フランス人、アメリカ人、カナダ人、中国人、ルーマニア人、などなどそれは多国籍だ。そして、最近は日本の方も少しずつ増えていており、私はとっても嬉しい。だって、ここで長年飲食に関わる仕事をしている私だから、こちらで手に入るおすすめの日本の調味料とか調理法
何年も続いてきたお店が、経営難で閉めることになった時、よくSNSや他のネットニュースで話題になることはあるけど、去年から今年にかけてはそれがさらに増えてきているような気がする。 今年、閉まったとニュースになったレストランは、カウンターでタコスのコースメニューを出す、グルメの間ではとても評判の良かった小さな店、と、アルファマという旧市街地で人気があったモダンポルトガル料理の、これもこじんまりしたお店。この2店舗が経営難で閉まることになり、この2店舗のシェフたちや、他のフードラ
今日はいつもと少し趣向が違うけれども、2ヶ月ほど前にできた新しいラーメン及び街中華のお店のことを書きたいと思う。 なぜなら、そのお店をオープンさせたのが、私たちが経営していた日本食料理店の料理長だからだ。 大野さんは、私たちがレストランTasca Komeを経営している時に、求人を見て、初めてポルトガルに足を踏み入れたという、和食出身の料理人。 ポルトガルに来る前は、イタリアのレストランで何年も寿司を作っていた。その前は京都などで20年ほど日本料理の修行をした、バリバリの
今日は、海外に住んでいる人たちで納豆が大好きな人なら絶対話題に上る、納豆のお話。 納豆って、好きな人は毎日食べたいものですよね?私は大阪出身だけど、家族みんな納豆大好き。夫もうちのわんこも納豆大好きです。 日本人同士で集まって話をする機会なんかがあると、納豆って貴重だよね、ていう話題がたまに上る。そして、ポルトガルはそんなに簡単に手に入らないし、売っていてもアジアンショップの冷凍だし、めちゃくちゃ高い!4パックセットの日本では百円とかで売っているやつが、4ユーロくらいする
先日投稿した、近頃マクロビの方が次々と教室に来られるという話だけど、面白い話も一緒に次々と出てくる。 その中で驚いたのが、きんぴら、という言葉が、料理名だけではなく、切り方として使われているということだった。 「これはきんぴらに切ったらいい?」と言われて、え?きんぴらは今日は作らないよ?と答えたら、「ああ、そうじゃなくて、こういう風にきったらいい?」と千切りにしてみせた。どうやら、きんぴら、ていう料理名も知られているけど、ポルトガルのマクロビの世界では、これは太めの千切り
今年の初夏はちょっといつもと違う。 もう7月だというのにとても涼しくて、6月はとても雨が多かった。7月2日の今朝の気温は22度。でも今日は、昼から久しぶりに暑くなるらしい。 リスボンから車で40分ほど離れた自宅のキッチンでプライベートレッスンを受け付けるようになってから、もう半年くらい。今までとお客さんの種類が結構違っていて面白い。 うちに来られるのは、意外にも、料理家の人が多いのだ。女性が圧倒的に多くて、普段はリトリートの施設で食事を作っている人たちや、料理教室をされて
ここ最近、2週間続けて日本から料理を仕事にしている知り合いが訪ねてきてくれた。二人とも女性の料理人で、店に立っているのではなく、レシピ開発や料理教室、商品のプロデゥースをしている、カッコいい人たち。 一緒にご飯食べたりお茶したりしながらたくさん話をして刺激をいっぱいもらった。同じ料理でも、そんな仕事もあるんだなぁ、すごいなぁ、なんて思いながらも、お互いの面白い経験談とか国の食文化や意識の違いの話に花咲いた。 そんな話をしながら最近の自分の体験を思い返してみて感じたこと。
こちらで日記を書く機会がなかなかないうちに、あっという間に12月になってしまいました。 ですが、夫の描く漫画、「ぼくらの日報」の中「料理店の日報」にて、私たちが経営していた日本食料理店「Tasca Kome」をオープンする前からの物語が始まっております! 1、2週間に一度、私もそのこぼれ話なんかを「ゆう子のにっき帖」という名前で文章を書かせてもらっています。 もう気がつけば10年も前のことなので、当時の写真を見たり、あれやこれや夫と思い出話をしながら、ああ、あんなこともあ
11月に入り、この辺りもだいぶ寒くなってきました。相変わらず雨が降ったり止んだりの不安定なお天気が続くけど、おかげで家庭菜園の水やりはほぼしなくて良いから助かる。 昨日は、Festa Criola(フェスタ・クリオラ)というフェスで出店し、とても楽しい1日を過ごした。 このフェスは、ポルトガルで暮らす様々な国出身の人たちが、その国やその人を象徴するような料理を出したり、音楽、ダンス、ワークショップなどが行われる文化的でエスニックなイベントで、私はその最終日の参加。(ちなみ
気がついたらあっという間にもうすぐ11月。この辺りは、毎日雨が降ったりやんだりがずっと続いています。 夏が終わり、リスボンのあちこちでいろんなイベントがひっきりなしに行われており、企業や個人のパーティーなんかも盛んに行われているのを耳にする。 今年に入って様々なイベントやコラボポップアップに参加したり、またはお誘いが次々と来るのだけれど、昨夜はリスボンのあるラグジュアリーなワンフロアで行われた不動産関係のカクテルパーティー。 会場に到着してみると、メイクも着こなしも気合
今年の初夏から始めた庭の畑の夏野菜が次々と実り、今年は庭に出るのが一層楽しい。野菜栽培でわからないことが多過ぎて、色々勉強の日々の夏休み。この辺りは、庭で家庭菜園をやっている人がとても多くて、散歩していると、様々な野菜が実っているのを目にする。「ああ、ここの家はすごくいい感じに育っているな」とか「あんなに熟れているのに、まだ収穫しないのかな」なんて思いながら、歩いている。 数ヶ月前に一生懸命に土を耕していると、通りかかったおばさんが「そんなに深く掘らなくていいんじゃないの?
8月の間にひたすら松ぼっくりから取り出した松の実は、やっぱり夏の風物詩ともいえる、ジェノベーゼに使いたい。 もちろんポルトガルでも、この時期になったらバジルがたくさん売っている。でもせっかくだから、今庭に豊富にある紫蘇を使って、紫蘇ベーゼを作ろう。 紫蘇はその辺中に種をうえたので、これでもかというくらい庭中に青々と育っている。もうこれ以上植える場所がないので、友人たちにも苗を配った。(うまく育てられた人は、ほとんどいなかったのが残念、、。) 紫蘇をたっぷりと、松の実、少
私たちが住む地域には、散歩していると、いつも松林に何かを探している人たちを見かける。最初はなんだろう?と思っていたけど、どうやら松ぼっくりを拾っているらしい。私たちの庭にも大きくて立派な松の木がでーんとあるのだけれど、毎日松ぼっくりが少しずつ落ちてくる。 時には、知らない誰かが訪ねてきて「庭を掃除しましょうか?」と声を掛けられるけど、これは掃除と称して、松ぼっくりを拾いたいだけ。 どうしてそんなに松ぼっくりが欲しいんだろう?暖炉の火付に使うのかな?と思っていたけど、そう、
前回の続き。 初めてインド料理店で1日だけイベントのため働くことになった私。 たくさんのことが初めての体験でした。 まずは、Gunpowderロンドン、リスボン全てを統括するエクゼクティブシェフのニルマルに迎えられ、メニューと使うお皿のミーティング。 その後、仕込み用の厨房を案内してもらい、皆さんに紹介してもらう。私以外は全て男性で、インドやネパール、パキスタンなどの国々の方達。細長い厨房には、すごい人数の料理人や洗い場担当の人たちがひしめき合っていて、皆で作業場を譲