手作りおからクッキー〜それは波にさらわれた泥団子
お菓子が大好きな私。
しかし、一応ダイエットしている(つもりの)身分。食べても太りにくいお菓子はないだろうか。
そう考えて、おからクッキーを作ってみることにした。
レシピを調べてみると、
おからパウダーオンリーのものと、小麦粉とおからパウダーを混ぜたものがあった。
おからパウダーオンリーの方がヘルシーに違いない。そう思って、レシピを見ながら作ってみた。
材料は、おからパウダー、バター、卵、ラカント、豆乳。
一番最後に豆乳を入れて練り込むのだが…。
レシピによると「豆乳は50mlくらいで生地がまとまるはず」となっていた。
その「はず」が「はず」ではなかった!
全然まとまらない!!
どんどん豆乳を投入(笑)するものの、
生地はポロポロと崩れる。
100mlは入れただろうか。
どうにかこうにかひとかたまりにはなった。
レシピではその生地を伸ばして型抜きをすることになっていた。
そんな型抜きなんて面倒なことはしたくない。
ましてや、やっとまとまった生地を型抜くことなんて不可能だろう。
私は独断で、そのやっとまとまった生地をちぎり、小さく丸め、それを手のひらで天板に押しつけた。見た目には、クッキーっぽく見える。
180°Cのオーブンで20分焼けば出来上がり。
ピーピーピー。
どうやら出来上がったようだ。
レシピのタイトルは「ポリポリおからクッキー」となっていた。
私は冷めるのを待たずに、一個のうちの端っこをちょいとつまみ食べてみた。
温かいからなのか、ポリポリではなくカントリーマアムのような歯応え。
そして、ほんのひとかけらなのにも関わらず、口の中に入れると口の中の水分が全部吸い取られるような感覚。
全く飲み込める気がせず、お茶で流し込もうとするも、それさえ難儀だ。
これは、もはやクッキーとは言える代物ではない。
翌日、タッパーに入れておいた、そのおからクッキーとやらを指でつまんでみる。
・・・昨日と変わらずの弾力がある。
これはヤバい。
そうだ!
オーブントースターで焼いてみたらいいんじゃない?
そうすれば水分も飛んできっとポリポリするに違いない。
そうして、私はオーブントースターに5個並べて5分ほど焼いてみた。
見た目はちょっと焦げたように見える。
そうして、やはりそのうちの1個の破片を口に入れた。
・・・ダメだ。ポリポリしない。
これは、何がいけなかったのか。
豆乳をレシピの倍入れたのがいけなかったのか。
作ったからには食べなくてはもったいない。
オーブントースターで焼いた5個は
なんとか食べた。口の中の水分を吸い取られながら…。
今回は、お茶ではなくオーツミルクで流し込んだ。口の中では、おからクッキーとオーツミルクのマリアージュ。
オーツミルクによって口の中で溶け出すおからクッキー。
それはまるで砂浜で作った泥団子が、波にさらわれて溶けていくかのよう。
口腔内のさざなみを感じながら
ある懐かしさが込み上げてきた。
これは、どこかで感じたことのある味だ。
そう!きな粉をスプーンですくって口の中に入れた時と同じ味!
それもそのはず、どちらも元は大豆だもの。
間違っても「美味しい」とは言えない代物。
はっきり言って「不味い」。
しかし、たったひとつだけいいことがあった。
それは・・・
めちゃめちゃ腹持ちがいい!ということ。
お昼にこれを食べて、
夜になっても全くお腹が空かないのだ。
これこそが、ダイエットに最適なお菓子といえよう。
大量に残った乾燥した泥団子を、恨めしく眺める私であった。