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想い出の足尾駅。泣いたのはモデルさん。

カバー写真。ボロボロに泣いてます。

令和に写真家活動を再開したが、実は2010年頃に一度カメラを辞めている。
何もかも忘却の彼方だった。

若い頃、作家の仕事と並行して写真家活動をしていた。
宿泊ロケができないモデルさんをよく連れて行ったのが、栃木県日光市にある足尾だった。わたらせ渓谷鐵道の廃車両や廃線区間があり、そこでの撮影が絵になると思ったのだろう。
ここでよく紹介している相川みさおさんも足尾駅で撮影した。
アート展『きりあと』で一番売れた岩本ありすちゃんの作品も足尾。

私には方角が良いのか、新しいモデルさんが、「足尾銅山に行きたい」と言った。

岩手県に龍泉洞という地底湖があり、そこに彼女も私も見学に行った事がある偶然で、鍾乳洞のような場所が好きなもの同士で、足尾銅山に行くことが決まった。
そちらはほぼ観光。
私の目的は、もちろん足尾駅だ。

約20年ぶりの足尾駅は、記憶にあるほど大きくなく、それにマジで驚いた。
「こんなに小さな駅だった?」

これは、足尾駅の写真が67の中型カメラで撮影されていたための錯覚。
写真ではすごく広く見えるのだ。

新しいモデルのやちかちゃんと足尾駅を探索。
ところどころ整備されているが、なんと木々がそのままで感動した。

【モデルさんの背中にある木が同じ】

少々感傷的になっていたら、私ではなくなんとやちかちゃんが泣き出した。しかも笑顔のまま。
北風で急に目が辛くなったらしいが、笑っていたから気づかずに撮影していた。
しかもこの写真。
まったく同じ場所に座っているが、私が意図したわけではなく、帰宅してから昔の写真を見て気づいた。
なぜ、ピッタリ同じ場所に座ったのか。
不思議。

足尾は昔、銅山として栄えたが、町の人々は公害に苦しんだ心霊スポットでも有名。
観光施設になっている銅山の中で、やちかちゃんを見た小学生たちが悲鳴をあげるほど。

【肌が白いから幽霊に見えた?】

決して明るい町ではない。今は、まさにもう錆びれてしまい、人も少ない。1973年に閉山しているのだ。
なのに、連れてきたモデルさんたちは、皆、楽しそうで、笑顔の写真ばかり残っている。
夏でも寒い鉱山内で晩秋に生足にさせられたやちかちゃんが文句たらたらで(笑)、だけど足尾駅からの各駅の撮影で、ずっと生足で頑張って、そして「楽しかった!」と笑ってくれた。

さようなら、足尾駅。たくさんの想い出をありがとう。

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普段は自己啓発をやっていますが、小説、写真が死ぬほど好きです。サポートしていただいたら、どんどん撮影でき、書けます。また、イラストなどの絵も好きなので、表紙に使うクリエイターの方も積極的にサポートしていきます。よろしくお願いします。