インフルエンザやコロナ対策には、あたりまえだけど・・・
今年は、インフルエンザが大流行していますね。
東京都感染症情報センターのデータからも、定点あたりの流行件数は、例年よりも高くなっていることがわかります。
赤いグラフが今年の感染者数です。
そもそも、例年、この時期インフルエンザにかかること自体、レアケースでしたが、今年は未だに感染者数が高止まりしていることがわかります。
小中学校では、3月でも学級閉鎖が起きていたと聞きます。
通常であれば、これからの季節はインフルエンザが収束する傾向ですが、今年は注意が必要です。しっかりとした対策をしたいですよね。
また、5類に指定区分が落ちたとはいえ、新型コロナ感染症もまだまだ流行しています。
インフルエンザウイルスや新型コロナウイルスは、その感染力の高さゆえに、しっかりとした対策が重要となってきます。
いろいろと対策方法はありますが、一番の対策としては、まずは病原体を体内に取り込まないことです。実は、ほとんどの人がきちんと「うがい・手洗い」をできていないために、感染症に罹るリスクが高まっています。
この機会に見直してみましょう。
① そのうがい・手洗いはしっかりとできていますか。
インフルエンザウイルス・コロナウイルスの感染経路は、そのウイルス自体を吸い込むことや体内に侵入させることで発症します。
感染を防ぐには、まず、感染経路を断つことが一番の予防策となります。
ウイルスを体内に侵入させないようなうがい・手洗いはできているでしょうか。
原始的な対策となりますが、実はこんな簡単な事でも、しっかり行うことで感染症のリスクが30%以上減らせることが報告されています。
「しっかりとした」、ここがとても重要です!
帰宅時になんとなく、うがい・手洗いを毎回やっているから大丈夫と思っていませんか。
うがい・手洗いをやらないよりは、どんなやり方でも結構ですので、やったほうがましです。
それでは、この機会に「しっかりとした」うがい・手洗いをおぼえてしまいましょう。
【うがいの方法】
(1)口の中を強めにクチュクチュうがい。(しっかりと!)
(2)上をむいてガラガラうがい(15秒以上)
(3)もう1回!上を向いてガラガラうがい(15秒以上)
ポイントは、最初に口の中に付着している雑菌を流すために、強めにクチュクチュうがいをすること。その後に喉の奥に付着している雑菌を洗いながすために15秒以上ガラガラうがいをすること。少ない時間ではうがいの効果が薄れてしまいます。15秒以上しましょう。喉のガラガラうがいは少なくとも2回はしてください。
誰でも気軽にできるうがいですが、ここまで気合を入れて毎回実施することは非常に大変ですよね。
空気感染や飛沫感染のしやすい状況が発生した場合など(混雑している電車に乗った。人と会食した。周りにくしゃみをしている人がいた。病院に行ってきた。)、ここぞという時には、しっかりとしたうがいを心がけていきましょう。
【手洗い方法】
(1)まずは、流水でての汚れを落とす。
(2)石鹸をつけて、手のひらでよく泡立てます。
(3)手の甲、指先、爪の間を念入りにこすります。
(4)指と指を重ねて指の間を洗います。
(5)すべての指をねじり洗いしましょう。
(6)手首、腕時計をするあたりまで、しっかりと洗います。
手洗いについては、ずみずみまで付着した雑菌を洗い流すイメージで実施しましょう。ただ、石鹸を付けて洗うだけでは物足りません。
まずは、流水で汚れを落としてから、石鹸を使用しましょう。石鹸は界面活性作用をもつため、水性の汚れ・油性の汚れのどちらも洗い流してくれます。とれにくい雑菌を流すために、きちんとしましょう。
知らず知らずに付着した雑菌を食事といっしょに取り入れたり、無意識のうちに顔を触ったりして感染してしまうケースがほとんどです。
ドアノブを触った、つり革を触った等、特に外出時に不特定多数の人が使用したものに接触する場合には、帰宅時にしっかりとした手洗いが有効です。
② 年度末の忙しさ、仕事の疲れにより、体が疲労していませんか
年度末は、送別会が続いたり、部署異動に向けて向けて仕事が忙しかったりと、体が疲労してしまうことも多く、免疫力が低下しやすいので注意が必要です。
ワークライフバランスの充実がが理想的ですが、人によっては、なかなか難しい状況があるでしょう。
そんな忙しさの中でも、メリハリをつけた休息をとったり、滋養強壮剤を利用することで、うまく体の調子を維持できるようコントロールしていきたいものです。
以下に紹介する内容を少し取り入れることで、免疫力アップにつながるので、ぜひ実践してみてください。
【良質な睡眠をとる】
しっかりとした睡眠を確保することは、体調の維持や免疫力アップにはかかせません。良質な睡眠を得るために、ポイントを押さえましょう。
(1)起床時に太陽の光を浴びる
朝に日光を浴びることで、体内時計がリセットされます。体の中で規則正しいリズムができることで、夜になると睡眠を促すホルモンのメラトニンがしっかりと作られ、寝つきが良くなります。
(2)就寝1時間前からスマホは見ない
スマホから出るブルーライトが睡眠に悪影響を及ぼすことが研究でわかっています。また、光の刺激によって交感神経が刺激され、交感神経優位の状態となってしまい、体が寝るための準備段階に入れなくなってしまいます。
(3)就寝1時間前にゆっくりと湯船につかる
忙しいからといってシャワーだけで過ごしていませんか?
ゆっくりと湯船に浸かることで、副交感神経優位の状況となり、寝るための準備が整います。また、人が心地よく眠りに落ちるときは、体温が温かい状況から少しずつ冷めてくる段階に眠気を感じるためです。
(4)睡眠の環境を整える
大昔から人は、朝太陽が昇ると活動しはじめ、日が沈むとともに1日の終わりを迎える生活をしてきました。光による体内時計を整えてあげることで、スイッチが切り替わり、心地よい眠りを誘ってくれるよう、人の体はできています。
寝る時には、部屋の電気を消して寝ることが理想的ですが、人によっては暗さにより不安に感じてしまう方も多いでしょう。
電気をつけて眠る場合には、一般的には、50ルクス以下が良いといわれています。わざわざ照度計を使って生活に図る必要はないですが、ふとんに入ってみて、薄暗いけど周りが確認できて安心できる程度の明るさを目指しましょう。
また、寝て着る場所から光源が直接見えないような間接照明にしたり、徐々に暗くなるライトを使用することも効果的なので、オススメです。
(5)睡眠サポート薬を使用する
寝つきが普段から悪く、いつもなかなか寝付けないという場合には、一度睡眠サポート薬を使用してみることも、良いでしょう。
ドラッグストアでは、睡眠サポート薬や漢方薬、サプリメント等、様々販売されていますが、一度試していただきたい薬剤は、第2類医薬品にしてされている「ドリエル」です。
主成分は、ジフェンヒドラミン。元々は、抗ヒスタミン製剤というアレルギー予防薬として使用されてきた成分でした。
このジフェンヒドラミンは、血液脳関門を通過しやくす、脳の覚醒を司るスイッチをブロックすることで、眠気を誘ってくれます。
風邪薬や鼻炎薬の副作用である眠気をよく耳にすると思いますが、その副作用を目的とした商品、それが「ドリエル」なのです。
第2類医薬品として販売しているので、その効果も承認されたものとなります。どうしても、普段から寝つきが悪い、1週間後に旅行を予定しているので睡眠や体調を整えておきたい等、理由がある場合には、短期的に医薬品に頼ってみても良いでしょう。
③ 免疫力アップの対策をしよう!
(1)体を冷やさないように注意しよう
体温は、普段36.5度以下になると、徐々に免疫力が低下してしまいます。
外出時にはきちんと防寒対策をする、体を温めてくれる食べ物を摂取する(温野菜やショウガ湯など)、温かい湯舟につかる、など体を冷やさないように注意しましょう。
また、適度な運動も効果的!筋肉力を増やすことで、体内で熱を効率よく発生させることができ、ストレス解消にもつながります。
(2)腸内環境を整える
「腸活」を意識しましょう。
腸には免疫細胞がたくさん集まっていて、この腸内環境が悪くなると便通の悪化や免疫力の低下などの体調不良へつながります。
普段から腸内に住んでいる善玉菌、悪玉菌、日和見菌などのバランスが崩れないよう、ビタミン剤や整腸剤を飲むことで、腸内環境を維持することができます。
手軽にできる対策としては、ヨーグルトや牛乳などの乳製品を頻繁に摂取することでも、腸内環境が整いますので、食生活も意識して過ごすと良いでしょう。