音楽は人を傷つけない
初めてピアノに触れた5歳から大学受験までお世話になった私のピアノの先生は、とても敬虔なクリスチャンの女性だった。手が小さく、センスも才能も何もない私にとことん向き合い、ピアノの基礎と、音楽の楽しさと自由さと奥深さを教えてくれた。
先生はまさに命懸けで奏楽の奉仕をしていた。祈り、聖書を読み、様々な楽譜を引っ張り出してピアノの蓋の全面を使って広げまくる。その中から納得のいく賛美を選んでいくのだが、これがなかなか大変なのよといつも言っていた。
実際、この奏楽の準備や練習の後にレッ