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大島由起雄 編集者→NPO法人きずなメール・プロジェクト起業。「きずなメール」というテ…

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大島由起雄 編集者→NPO法人きずなメール・プロジェクト起業。「きずなメール」というテキストメッセージを手がかりに子ども虐待や働き方等の社会課題に関わり中。50歳をこえて保育士資格取得。軸は「硬いものを柔らかくする」

最近の記事

コレクティブハウスの「コモンミール体験会」を開催します!(コレクティブハウス横浜アンブレラプロジェクト)

「コレクティブハウス」とは「人が孤立せず、つながりながら支え合って暮らす住まい」のこと。都内に現在、5つのコレクティブハウスがあります。そんなコレクティブハウスについて、「コモンミール」を体験しながら学びを深める「コモンミール体験会」を開催します! 主催は、「コレクティブハウス横浜アンブレラプロジェクト」(略称「横浜チーム」)。いつか横浜に、子ども食堂もある、里親、ケアリーバーの機能もある「地域の居場所」としてのコレクティブハウスの実現を目指しています!  コレクティブハ

    • ビジネス書 :「はじめての短歌」

      「短歌の本だけどなんだか仕事に直結だなあ」と思いながら読んで巻末の解説まで行ったら「この本はただの短歌入門書ではない。短歌入門書の仮面をかぶったビジネス書である。」(P165)とありました。 https://www.amazon.co.jp/dp/4309414826 仕事に直結していると感じた5箇所を、備忘のために引用します。 ①昼間のおじさん ジェンダーというか、トキシック・マスキュリニティというか。僕はこの問題の当事者です。今でも、小さな女の子に笑いかけそうにな

      • 編集者・ライターが「児童虐待のような社会課題にどう関わっていけるか」を一緒に考える。(児童虐待防止推進月間啓発イベント)

        NPO法人きずなメール ・プロジェクト代表の大島です。突然ですが、日々前向きに楽しく過ごしていきたいと思いながらも、社会の悲しい出来事から目を背けられず固まってしまうようなことはないでしょうか。 僕はキャリアの大半を競馬雑誌の編集者として過ごしました。現在は、同じ編集のスキルで、社会的孤立予防の事業に携わってます。原点にあるのは、自分たちのできることで、悲しい出来事を減らせないだろうかという「問い」です。編集者・ライターは、メディア、情報発信、報道だけなく、社会課題の解消に

        • 現代詩の解放感覚

          前回、「現代詩の価値を伝えるのは、 恩恵を受けた者の役目かも」と述べたので、がんばってみます。 詩を読み始めた頃、この作品に出会いました。 青草の上に 青草の上に腰をおろしましょう 私たちは抱き合わない そんな力の要ることはしません 青草の上に並んで腰をおろして 私たちは手を握り合わない そんな力の要ることはしません 五月の青草の上に 全身の力を抜いて 腰をおろしましょう 青草の葉脈を還流する水分を冷く感じながら 私たちは喋らない 私たちは互いに言葉を かなり遠くへ飛ばす

        コレクティブハウスの「コモンミール体験会」を開催します!(コレクティブハウス横浜アンブレラプロジェクト)

        • ビジネス書 :「はじめての短歌」

        • 編集者・ライターが「児童虐待のような社会課題にどう関わっていけるか」を一緒に考える。(児童虐待防止推進月間啓発イベント)

        • 現代詩の解放感覚

          現代詩の価値について

          先日ミーティングで、「現代詩が支えでした」と述べることがありました。言葉にしたことで、現代詩の価値を伝えるのは、恩恵を受けた者の役目かもと感じました。大量情報時代の今、詩は絶滅危惧種です。良いものだから残るとは思うけど、残す努力はしないと。冷めないうちに実践します。 * * * 詩を読み始めたのは、20歳代後半のある朝でした。出勤前に「英語の科学的学習法」という本を読んでいたら、「日本人は犬を『犬』と認識するが、アメリカ人は犬を『dog』としか認識しない」といった一文があ

          現代詩の価値について

          カミングアウト問題としての「先にいる人/後から来た人」

          カミングアウト問題僕はかつて、外国人登録証を持つ立場にありました。若い頃は、これを「隠している」と思われるのが嫌で、知り合った人には必ずそういう立場であることを伝えていました。だから知らない人はいませんでした。 でもある時、伝えることで人を試しているような自分に気づいてからは、ことさら言うのはやめました。ただひとつだけ、疑問が残りました。 自分から言わなければ、なぜ「隠している」ことになるのか。なぜ僕には、「言うか言わないか」の2択しかなかったのか。カミングアウト問題

          カミングアウト問題としての「先にいる人/後から来た人」

          新しい仕事を創り出し、後から生まれた人たちに受け渡して行く。

          あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします! (イラストは団体の公式キャラクター「大丈夫3兄弟」と初日の出) 団体設立10周年を機に、これからの20年後の世界と日本と団体とVisionについて考えています。すると、「きずなメール」が広がるとともに、「新しい仕事の形として一般化し定着する」というイメージが出てきます。 僕らは食べるために農耕を始めたと習いましたが、近年は、狩猟のうほうが効率よくカロリーを得られたという研究結果があります。食料難で戦争が起こった

          新しい仕事を創り出し、後から生まれた人たちに受け渡して行く。

          「編集者」と「NPO」について。

          「大島さんは経営者ですよね」といわれると、いまだに落ち着かないです。ですが「編集者」として、団体を「編集した」感覚はあります。実際に編集者だったのは2007年までですが、未だに「自分は編集者」という気持ちがあります。 この記事の目的は2つ。 ・僕より後から生まれた人たちに、「編集」の面白さと可能性を伝えたい。 ・今、きずなメール ・プロジェクトで働く人たちに、自分たちがどんな文脈(コンテクスト)の上にいるかを知ってもらいたい。 ①どういう本の編集者だったか。「編集者」は

          「編集者」と「NPO」について。

          公衆衛生学と「言葉がキレイになる。」

          新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため、公衆衛生学が颯爽と現れました。おかげで今、力強く、手洗い習慣が浸透しています。「少しくらい手を洗わなくても平気」に戻ることはないでしょう。 手がキレイになっていくように、言葉もキレイになっていく、と僕は考えています。好む好まないに関わらず、社会全体が、天皇陛下のような言葉遣いの方向に振れていくのです。 インターネットが現れた頃、人と人はつながりやすくなるといわれました。でも実際には、”違い”が目立つようになりました。近くの仲間だと思っ

          公衆衛生学と「言葉がキレイになる。」

          「音と模様」を共有している私たち

          先日、風呂の中で突然、ある詩の一節の意味が腑に落ちました。その備忘として。 「詩の本質は、発語の共有だ」 現代詩作家・鈴木志郎康の作品「住んでる人しか知らない道」の言葉です。 20年ほど前、僕はこの詩作家の愛読者でした。とくにこの作品が好きで、でも当時はネットにしかなかったので、プリントしたものを持ち歩いて繰り返し読んでいました。 鈴木志郎康といえばプアプア詩が有名ですが、僕はプアプアが落ち着いた、「柔らかい闇の夢」以降の作品のファンです。 それはさ

          「音と模様」を共有している私たち

          大きな言葉、小さな言葉。

          大きな言葉。 人を結びつける言葉。 小さな言葉。 生活の言葉。 大きな言葉。 私たち、我々、人間とか、人類とか、社会とか、コミュニティとか。 小さな言葉。 僕、俺、私。 * * * NPOの仕事をしてると、言葉が大きくなっていく自覚はあります。意図せず膨らんでいくような。 でも生活していると、例えば子どもたちから、父さんは、ネットでいかにもなこと書いているけど、実際はどうなのよ?的な視線を感じます。妄想ですが。 若い頃、大きな言葉は空疎だと感じていました。浅はか

          大きな言葉、小さな言葉。

          「人と人の距離感」と、きずなメール。

          新型コロナウィルスの感染拡大にともない、自治体における「きずなメール」の臨時的な対応が増えています。 「きずなメール」は「通常配信」と「月日指定配信」があります。基本原稿+自治体情報による「通常配信」は自動で行われていますが、日時を指定して発信する「月日指定配信」は、自治体からの依頼により団体側でプログラムをセットします。この「月日指定配信」の差し替えや、臨時的に追加した配信が増えているのです。 さらに「通常配信」の「自治体情報」に急遽、コロナ関連の情報を追加するところも

          「人と人の距離感」と、きずなメール。

          「孤育て」から「子育ち」へ。

          「孤育て」の予防から「子育ち」の支援へ。 団体創設10年目を迎える 今、僕はこのメッセージを皆さんにお伝えしたいと思っています。 * * * 団体を設立したのは、10年前の11月3日。準備は春くらいからやっていましたが(記憶おぼろげ)、まだ名前のない「きずなメール」を始めるにあたって、やったことが「ステートメント」を書くことでした。 僕には「全ては言葉である」という思い込みと信念があります。だからこれから始めることを、自分なりの言葉で捉えられれば実現できるかも、と思った

          「孤育て」から「子育ち」へ。

          「おじさん保育園」と「ケア責任」について考えてみた。

          「おじさん」という存在は、もうそれだけで威圧的です。「不機嫌なおじさん」はさらに威圧的です。僕は今53歳ですが、「そこにいるだけで威圧的に映るらしい」ということが自覚できたのは、恥ずかしながら最近。以来「ひとまずにこやかに話す」などを意識して、そのつもり話してようやく周りは「普通」と受け止めてもらえることを理解しました。「おじさんバイアス」に無自覚すぎた僕です涙。 実際、イライラしている中高年男性は多い。「不機嫌なおじさん」は「暴力」の記号でもあるので、昼間の住宅街の公園に

          「おじさん保育園」と「ケア責任」について考えてみた。

          つながりを「やわらかく」。

          つながりにはいろいろあります。親と子、夫と妻、社長と社員、医師と患者、国と主権者、国と納税者。それぞれに見え方や手触りがあると思います。国と主権者なら硬い、厳しいつながり、家族ならやわらかい、ゆるいつながりとか。 自治体と市民のつながりは、どうしても「硬い」方向に振れていきます。そのつながり方が「○○支援」になった場合は、とくに。 なぜなら、支援のための原資が税金なので、「なぜ支援が必要なのか」「どういう支援を行うか」などの説明責任(アカウンタビリティ)が常に発生するから

          つながりを「やわらかく」。

          子どもに怒る自分に悩む。「怒りをコントロールできない子の理解と援助」を読んで。

          良書の見分け方に「版を重ねている」というのがあります。初版で終わる本が多い中、この本は写真の通り、14年間に23回も増刷されていて、特定の人々に確実に役立ってきたことがわかります。立ち読みでこの奥付を見て、購入しました。 https://www.amazon.co.jp/gp/product/4760821619/ 怒りをコントロールできない子の理解と援助―教師と親のかかわり 作者:大河原 美以 出版社/メーカー: 金子書房 発売日: 2004/07/01 当時も今も僕

          子どもに怒る自分に悩む。「怒りをコントロールできない子の理解と援助」を読んで。