夜の歌
酷い夢で目が覚めた
午前3時をまわった
いつもの部屋は冷たい
優しいものはみな眠り
反転した世界に一人
生まれ落ちたばかり
静けさの中で際立つ輪郭
孤独こそが世界の裏に走るソースコード
やけに目が冴えて困る
深く沈んだ思考は
まだ底に着かない
甘美な夢を見ていた
君の気配と残像
刹那の歓び
元いた場所に戻ってきただけ
この先ずっと消えずに残るログ抱いて
過ぎ去ってしまうものも
真実であると知った
現し世の正体
バイクの音が近づく
朝刊が告げる世界に
生まれ落ちたばかり
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