典型的な東北大学カップル
個別指導バイトを終えて八幡の彼女の家に帰宅すると、玄関脇の狭いキッチンで美穂がフライパンを回していた。
オリーブオイルでニンニクを炙って丁寧に香り付けをしている。まな板の上にはみなさまのお墨付きベーコンと、僕が主体的に買うことは一生無さそうなちょっとお洒落なハーブがパックに入って乗っている。SEIYUの癖にこんな粋な草も売っているのか。
「おかえり、今日パスタだからね」
「すごい、材料わざわざ買ってるしありがとう」
「あ、待ってハーブソルト切れちゃってる。買ってきてくれる